草生栽培について🌱
皆様こんにちは。ノウキナビコミュニケーションセンターの都竹です。
気温も上がり、農家さんの天敵の一つでもある雑草が増えてきましたね!そこで今回は前回のブログでも少しだけご紹介させていただきました、雑草をうまく利用して農地の土壌を管理する「草生栽培」についてご紹介致します🌿
草生栽培とは
ご存知の方も多いかと思いますが、まずは草生栽培についてご説明致します。草生栽培とは主に果樹栽培で取り入れられている手法になります。 果樹園の木陰に生える草、林の中に生える雑草を除草せず、それらの根を利用して農地の土壌を管理する方法です。 除草剤や草刈りで対処する方もいるかと思いますが、近年では雑草を除去せず、雑草をうまく利用していく草生栽培が注目されているそうです。
草生栽培が注目される理由
それではなぜ、草生栽培が注目されているのでしょうか。戦後登場した化学農薬は農作業の効率化に貢献したそうです。しかし、化学農薬の毒性による環境汚染などが問題になり、「循環型農業」への関心や消費者の「安心・安全」志向の高まりから、化学農薬を用いない栽培方法に注目が集まるようになりました。そこで注目された方法が、草生栽培となります。除草作業で園地をきれいに管理されてきた方の中には、作物以外の草を畑に生やすということに抵抗を感じる人もいるかと思われます。しかし、草生栽培には「土壌侵食防止」「有機物補給効果」などの様々なメリットがあり、土地づくりにも貢献でき、環境に優しく持続的な農業に役立つ技術だと考えられております。
草生栽培の注意点
雑草を除去しなくても良い草生栽培は簡単に取り入れることができそうですが、注意点もたくさんあるようです。ここでは、草生栽培を取り入れるに当たり、注意しなくてはならない点をいくつかご紹介させていただきます。
環境保全の観点から注目を集めている草生栽培ですが、雑草の影響で農作物の生育が悪くなってしまっては元も子もありませんよね。草生栽培で挙げられる最大のデメリットの一つに、果樹が栄養や水分を吸収する際、雑草と吸収競合が起きてしまうことが挙げられます。雑草の種類や生えかた次第で、本来果樹にいくはずの栄養が吸い取られてしまうと、果実が小さくなってしまったり、甘さが足りなくなったりすることがあります。特に幼木時には注意が必要なようです⚠
また、雑草の種類によっては病害虫の繁殖源になってしまう場合もあります。このデメリットを避けるために、被覆植物として商品化されている品種を用いることをおすすめ致します!それから、雑草の生え方や環境によって作業性が悪化することもあります。雑草が生い茂ってしまうと歩きづらくなり、作業がしにくくなってしまいます。雑草が倒れ、マットのような足元になれば作業はしやすくなりますが、雨が降ることで足元が滑りやすくなることもありますので作業を行う足場としての観点からも、雑草の生育には十分ご注意下さい!
まとめ
今回草生栽培について調査していく中で、草生栽培を行うとメリットもたくさんありますが、注意すべき点もたくさんあると感じました。雑草をそのままにしていいのか…と簡単なように感じますが、すべての雑草が草生栽培に適しているわけではなく、草生栽培に適した雑草が何種類もあったり、土地によって使い分けが必要だったりと、草生栽培に取り組む前には育てている果樹、雑草、土、土壌微生物について学び、観察し、それぞれがどのように関わり合っているかを理解することが重要なのだと実感いたしました☆
以上、今回は草生栽培についてご紹介いたしました!
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