ベンチャー企業って未経験でも大丈夫?|採用担当が回答します。
はじめまして、長野県のベンチャー企業、株式会社唐沢農機サービスの神林です。当社は長野県の東御市(とうみし)にある会社です。東御市は「軽井沢」の少し西、少し昔に流行った「真田丸」の舞台「上田」の東の町に本社があります。私は当社のベンチャー事業である「ノウキナビ(https://www.noukinavi.com/)」という農機具売買プラットフォームの担当をしています。チームメンバーの採用も担当させていただいており、多くの面接現場を担当してきました。
長野県は、首都圏からの移住先としても人気で、当社にも多くの都内の方からの求人エントリーをいただきます。
実は私も首都圏からの移住者でして、5年ほど前に長野県に移住してきました。
「地方に移住しても、東京のような最先端なビジネスをしたい」という方が当社にも多くエントリーしていただいています。このような人は「ベンチャー」との相性も良いかもしれません。
その中でよく聞かれるのが、「ベンチャー企業で働きたいけど、未経験でも大丈夫ですか?」という質問。本日はこちらに回答します。
そもそも、「ベンチャー企業」とは
wikipediaには
ベンチャーとは、企業として新規の事業へ取り組むことをいう[1]。このような事業をベンチャービジネス(英:Venture Business)という。
と書いてありました。
ベンチャー企業とは、ベンチャービジネスに取り組む企業のことですね。
既存の業界や枠組みに無い、新たなサービスや取り組みによって、業界の構造を変え、新たな価値を生み出すことを目指していることが多いのではないでしょうか。
当社のノウキナビも、農機具業界の「新しい流通」をつくるべく、日々奮闘しております!
また、大企業が社内ベンチャーで新たな取り組みを行うこともベンチャーではありますが、ここでは小規模のスタートアップがベンチャービジネスに挑戦するシチュエーションを前提にお話します。
ベンチャー企業求人って未経験でも大丈夫?
結論、大丈夫だと思います。なぜなら、上記のベンチャーの定義から、ベンチャー企業とは「未知なる新規事業へ取り組む企業」ですので、ベンチャー企業のメンバーもみんなだいたい未経験ということです。
もちろん、一度IPOをさせた経験があるよとか、ビジネスを成長させた経験があるよとか、そういった方のほうがスピーディーに組織に貢献できるかもしれませんが、そもそもベンチャー企業自体がその業界での「新」に挑戦しているため、本質的にはみんな「未経験」のはずです。
だから、私は「未経験でも大丈夫」といつも回答しています。
ただ、ベンチャー企業の良い面悪い面を理解した上で「それでもベンチャー企業で働きたい!」という方でないと、辛くなってしまうとも思います。
ということで、ベンチャー企業の実際、ベンチャー企業で働くメリット・デメリットについて、まとめてみました!
ベンチャー企業の実際
上記のベンチャーの定義から、ベンチャー企業は普通の企業と違う点があります。
- 前例のないことへの挑戦が多い、一から作り出すことが多い
- (大企業の社内ベンチャーでもなければ)資金力が限られている
- 会社のネームバリューも無いため、協力者を集めるのも大変
- 事業黒字化までのキャッシュアウトに耐えなければならない
- 採用にも苦労し、一人あたりの業務範囲が広い
当社もここ数年は多少改善してきていますが、もれなく上記のすべてに該当しています。笑
この実情が、良い面になれば悪い面にもなるのです。解説します。
ベンチャー企業で働くメリット
「ゼロイチを経験できる」
何か前例があって、それを真似ることができないことが多いです。もちろん他業種に参考になる事例もありますが、すべてが真似できるわけでは有りません。必然的に、「まずやってみてから考える」ということが多くなります。
大企業などでは、すでに仕組みができあがっているので、入社間もないころは、大きな流れのなかの「一部」を担当することから始まることが多いはずです。しかし、ベンチャー企業では、新入社員もベテランも関係なく、なにかしら0⇒1(当社ではゼロイチといいます。)を経験することになります。
ゼロイチは、とても良い経験になります。自らいろいろと調べますし、実際にやってみて、1になるまでの間の試行錯誤も多いはずです。また、実際に1になったときの達成感、お客さまからのありがとう、もっとこうだったら良いな、などのフィードバックを得ることもできます。そして、それを「改善」し、さらに良いフィードバック(感謝や売上成長ナド)を実体験できる。このビジネスの「成長」を、主観で経験できることは誰にでもできることではありません。
10年続くビジネスは無い時代ですので、長い社会人人生において、必ず「変化」をしなければいけないタイミングがやってきます。そんなときに、ゼロイチをした経験があれば、「あのときと同じ様に、またゼロイチすれば良いんだ」と、役立つことでしょう。
「将来のリターンが多い(かもしれない)」
また、ベンチャー企業で働くひとつのメリットは、将来のリターンではないでしょうか。IPOを目指すベンチャーであれば、上場時のストックオプションなどの報酬的なメリットもあるかもしれません。もちろん、上場という一つの指標をクリアする企業に成長させない限りは夢の話ではありますが、普通の会社で働いていてはなかなかそのようなことは無いでしょう。
「家族に誇れる仕事ができる」
既存の枠組みにとらわれずに、新たな価値を提供することがベンチャーの使命です。達成した暁には、「この業界に、こんな変化を起こして、こんなにこの業界がよくなったんだ」といった自己有用感を感じられることでしょう。当社の経営理念も「誇りと証」であり、簡単に言うと「プロフェッショナルな仕事をして、業界を変えて人々をハッピーにした「証」を残し、家族に誇ろう」という内容になっています。当社が無事上場できたときには、きっと私も家族に誇れると思います。
ベンチャー企業で働くデメリット
「やることが多い」
スタートアップベンチャーの難しいところが、全体的に「リソースが乏しい」ということです。人、物、金のリソースすべてが乏しく、それを賄うためにはマルチプレイヤーが求められます。
特に、創業1~2年の数名程度でやっているときなどは、全員が攻めと守りということもあるのではないでしょうか。
大企業のように、「これだけやっていれば良い」「この業務の専門性を高めていこう」ということはなかなかできません。
100点×1よりも、60点×3 くらいが求められる気がします。(いや、100点×3くらいかも…)
必然的にやることが多く忙しくなります。しかし、その忙しさの中から、業務を効率化する意識だったり、段取りを学ぶことだったり、社会人としてのビジネススキルを得られる(得ないとやっていけない)というメリットは有ると思います。
「福利厚生が少ない」
大企業のように、一定の利益がありませんので、退職金や福利厚生、研修など従業員に還元するところに多くのリソースを割けないことが多いです。事業が黒字化するまでは、なかなか人件費に多く割けないのではないかと思います。(もちろん、優秀な人材を雇用しなければビジネスを成長させられないため、資金調達をして人件費に投下というベンチャーもあるでしょう!しかし、それも事業が黒字化を約束できなければいつまでも続きません。)
将来のリターンに賭けて、今は我慢という感じは正直ありますね…
「変化が多い」
メリットで書いたゼロイチのことにも通じますが、多くの挑戦をすることになります。もちろん、挑戦したことのうちすべてがうまくいくことなんてありませんので、多くの挑戦のうち、無くなっていくものも多くあります。ですから、1ヶ月前にやっていたことと、今やっていることが全く違うなんてこともよくあることです。
この「変化」のスピードと振り幅の大きさは、ある意味従業員にとっては「ストレス」です。だって、なかなか「慣れた」という状態になりませんので、いつまでも楽になりません笑
飽きないといえば飽きないかもしれませんが、この「変化」に付いていくことがストレスになってしまうと、なかなか続かないかもしれません。
まとめ「ベンチャー企業に向いている人」
他にもまだまだメリデメありそうですが、一旦このくらいにします。
結論、「未経験でも大丈夫!」だけど、向いている人、向かない人がいるのも事実。
ベンチャー企業に向いている人は以下のような人だと思います。
- 「自分で何か新しい挑戦をして、ゼロイチを経験したい」
- 「ビジネスの一部だけではなく、ビジネスのはじめからおわりまでを経験したい」
- 「企業の成長を牽引したという経験をしたい」
- 「業界を良くして、こんな幸せを提供できたと家族に誇れる自分になりたい」
こんな、「経験」とか「想い」に価値を感じられる方は、ベンチャー企業を楽しめるかもしれません!
当社のノウキナビも、これから上場を目指し、たくさんの方と一緒にビジネスができたらと思っています。
採用サイトにて、多くの職種で募集をしておりますので、よかったら見てみてください!