農機具屋が本音で語る、管理機の賢い売り方
管理機を手放そうとする時に、高額買取にするにはどうしたらいいんだろう? 答えはカンタンです。買い取る側が嫌いなことはしない。好きなことをやる。単純なハナシなんです。今回は農機具屋が、本音で好き嫌いを述べます。こちらが嫌うことをやらないで、好きなことをやるのが、高価買取への道ですよ。新品を買う方も、将来的に好条件で手放せるということになるので、購入の際の参考にしてください。
買取り側が嫌うこと。
① エンジンがかからない 【嫌い度★★★★】
エンジンがかからないと、最悪の場合は値段がつきませんよ。なぜ? 管理機はもともと新品でもわりと安い。なので、中古になった時、ちょっとの費用が全体の価格を圧迫してしまいます。エンジンがかからない原因は千差万別。それをひとつひとつ潰していく手間賃、原因が判明した部分の修理費を考えると、とても高価になってしまいます。新品の値段に限りなく近い中古なんてだれも買いたくないでしょ。だから、管理機を売りに出す時には、“エンジンがかかる”が最低条件なんですよ。
② 国内メーカーではない 【嫌い度★★★★】
海外メーカーのものは嫌われます。再販する場合、中古を買うお客様が製品自体の信頼性とアフターフォローの体制を疑問視するからです。国内メーカーだったら、クボタ、ヤンマー、イセキ、三菱農機の四大メーカー以外でも大丈夫。マメトラ農機、オーレック、共立などでも上位4メーカーと、査定価格はほとんど変わりはありません。ですから、新品を購入する時に、手放す可能性がないのなら海外メーカーのものでもいいですが、そうでなかったら国産メーカーの製品にするのが無難ですね。
③ 1~2年 放りっぱなし 【嫌い度★★★】
買取に出そうとする管理機、なにかの事情があって使わなくなったから処分するんでしょうね。でも、「この日から使わないことに決めた!」と宣言するヒトはめったにいない。”使わないこと”が習慣になって、ズルズルと1~2年が経ってしまうことはよくあるケースです。管理機に限らず、機械は長い間 使用しないと、あちこちにガタがきたりサビが出たり。人間だって同じですよね、寝たきりだとカラダがナマってしまいます。使わなくなったら、間髪入れず売ることを考えるべきです。
④ 引取りを依頼する 【嫌い度★★】
“不要な農機具、無料査定・引取り”。よく見かける広告コピーですよね。ただ、単価の安い管理機の引取りに限っては嫌われます。だって、管理機1台もトラクター1台を運ぶのも同じ運搬費用がかかります。買い取る側にとっては割に合わない仕事なのです。でも、好かれる方法もあります。それは、”持ち込み”です。「でも、インターネット取引きだったら無理じゃない」。心配は御無用。ノウキナビなら全国区、コミュニケーションセンターに電話すれば、お近くの販売店を紹介してくれるので安心です。
⑤ ホームセンターで買った 【嫌い度★】
メーカーによっては、ホームセンター・バージョンの機種を出している場合があります。新品の価格と買取価格は比例しているので それなりの査定額ですが、問題は部品供給。一部のメーカーでは、特約店であっても部品の取り寄せができません。なので、ホームセンターで購入した機種に不具合あっても部品交換ができない。だから、査定の際にちょっとした減点になる可能性があります。売る売らないにかかわらず、ホームセンターで購入する時には、部品供給の有無を確認したほうがいいですね。
買取り側が好きなこと。
① ちゃんとメンテナンスしている 【好き度★★★★】
やはり 手入れが行き届いた管理機は好かれます。使い終わったらかならず掃除する。軸に絡まった草などはしっかり取り除く。長期間 使わない場合はガソリンを抜く。ガソリンはタンクを空にするだけではダメです。ブルドレンを引いてキャブレター内のガソリンまで完全に抜きましょう。農機具は使っている時より、使わない時のメンテナンスが大切です。ちょっとした手間が高額査定につながります。それと、なにかを取り付けたり外してしまったり、自分なりに改造するのもいけないことですよ。
② きちんと保管している 【好き度★★★★】
保管方法の良し悪しは大きく査定に影響することのひとつです。屋外にシートをかけて置いてあるケースをよく見かけますが、やってはいけません。かならず倉庫や車庫に入れておくこと。シャッター付がベストです。開け閉めして、たまに風を通してあげましょう。青空収納がいけないのは、やはり雨風です。雨によるサビは査定の減点ポイント。とくに古い機種に多い金属製のガソリンタンクに付いたサビは致命的になります。防錆材などを使って、日頃からこまめにサビ対策することが大切です。
③ アタッチメントがある 【好き度★★★】
管理機の利点は、耕すだけの機械ではないことです。アタッチメント(作業機)を装着すれば、いろいろな仕事をしてくれます。培土機があればうね立て、スパイラルローターで除草、マルチを張ることだって可能です。「アタッチメントあっての管理機」と思っているヒトも少なくありません。なので、いま持っているアタッチメントと抱き合わせだったら高得点。とくに培土機は人気です。アタッチメントにも価値があることを覚えていてください。そもそも、アタッチメントだけ残してどうするの?
④ 正しく使っている 【好き度★★】
管理機は取扱説明書に従って正しく使いましょう。誤った使用法は故障の原因です。よくやりがちなのが耕うんしながらの急ターン。ロータリー軸の回転が左右不均等になるので、軸に負担がかかりオイル漏れの原因になります。円運動する時はロータリーを止めるか上げる。習慣づけることが大切です。もうひとつは、変速レバーを入れる時。クラッチをいれっぱなしでもギアが入ることがあります。これは、変速部分を傷める要因です。ギアの修理はやっかいなので、かならずクラッチは切りましょう。
⑤ 持ち込みする 【好き度★★】
管理機は、査定してくれるところに持っていけば好かれます。トラクターなどに比べて安価な管理機は運送費がリスクになるから、買取り側が引取りに行きたがらないからです。でも、どうして持って行けない時は、まわりを見回してみてください。使っていないほかの農機具はないですか。田植え機でも、バインダーでもいい。複数まとめると喜んで取りに来てもらえる可能性があります。でも、やはり引取りが嫌われるのは、単価の安い管理機の宿命です。できるだけ持ち込みましょう。
まとめ
査定額が下がる、買取り側が嫌いなこと。
① エンジンがかからない。
② 国内メーカーではない。
③ 1~2年 放りっぱなし。
④ 引取りを依頼する。
⑤ ホームセンターで買った。
査定額が上がる、買取り側が好きなこと。
① ちゃんとメンテナンスしている。
② きちんと保管している。
③ アタッチメントがある。
④ 正しく使っている。
⑤ 依頼品を持ち込む。
買取りに出す時には、買取り側が好きなことをやって、嫌いなことはできるだけやめるのが高価買取の秘訣です。ただ、使用を開始して10年が経ったものは、査定価格はガクッと下がってしまいます。売りたいのなら10年以内。決断は早いほうがいいですよ。
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