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日焼け、サイズ、汚れ… 農業女子目線で作業着5種開発 神栄

共同開発した作業着を身に着ける兵庫県内の女性農業者ら=神戸市中央区海岸通、近畿農政局兵庫県拠点

兵庫県内の農業女子たちが開発に携わった女性向け農作業着が誕生した。老舗商社の神栄(神戸市中央区)が、女性用の作業着が少ない点に着目。各地の農業女子に意見を聞き、女性の体格に合わせた上、機能性や日焼け防止にも配慮した上着やズボンなど5種類を完成させた。今月から試験販売を始め、各地の農業イベントなどでPRしていく。(山路 進)

同社は1887(明治20)年に設立。繊維や食品、産業機械の輸入などのほか、福井県では子会社が野菜生産も手掛ける。

農作業着の開発は約2年前から。農業現場や展示会で、多くの女性が小柄な男性用を使っていることに気付いた。ニーズを把握しようと、兵庫県全域にメンバーがいる農業女子のグループ「ひょうごアグリプリンセスの会」と、同県丹波市の「丹歩々組」と連携。約20人の声を面談などで集めた。

女性からは適当なサイズが乏しいことや、日焼けや汚れへの対策、耐久性など多くの意見が寄せられた。同社は農作業の見学や試作を重ね、ブルゾンやパンツ、アームカバーなど5種を仕上げた。色は汚れが目立ちにくい黒や紺が中心。伸縮性と耐久性を兼ねる生地で動きやすさを実現した。

ブルゾン(7990円)と半袖パーカ(6990円)は襟が高く、うつむいたときに背中が出て日焼けしないよう後ろの裾を長くした。背中のポケットは左右いっぱいを使った約20センチの深さで、大きな道具も入る。カーゴパンツ(7490円)は股下をゆったりさせ、尻にはさみ挿しも付けた。上半身に密着させて着るコンプレッションウエア、アームカバーも用意した。

同社の担当者は「機能と質、お手頃な価格とのバランスに苦労した。今後も女性農業者の意見を聞きながら改良を重ねていきたい」と話す。開発に携わり、試着した同県宍粟市の農業の女性(46)は「日焼けを防げるし、しゃがんだり立ったりしやすく、かっこいい。女性の仲間に薦めたい」と喜んでいた。

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