ネットで見つけた!カッコいい×農業を実践する人々
インターネットのおかげで私たちは、場所や時間の制約を超え、自分が体験したことのないような世界・歴史・価値観を擬似体験することができるようになりました。
「ツチカウ」を通じて農業に触れるにつけ、農家の世界をより深く知りたいと考えた私は、早速お得意のネットの世界でいろんな農家さんの情報を検索!そこで見つけたカッコいい農家さんたちの世界を紹介します。
「農家ってすごく楽しいんだよ」っていく生き方を体現し、それらを後世に伝えていきたい
こちらはJA熊本さんの記事から。熊本県の天草地方で果樹農家を営む松岡さん一家のインタビュー記事でした。
「農業は本当に奥深くて難しい。だからこそ自分の思ったやり方がバチッとイメージ通りになったときの嬉しさは言葉では表せない」
松岡秀記さん
滲み出るような苦労をしてきたからこそ出てくる言葉には重みがあります。カッコいいですね。デコポンやポンカンといった私たちにも馴染みの深い果物を生産する農家さん。何気なく口にする食物も、みんな農家さんたちの手によって生み出されたものなのだなぁという思いは、ツチカウに関わるようになってから私も実感するようになりました。
日本の農業をカッコよく!業界のタブーに切り込む、33歳のゲームチェンジャー
愛知県で「カラフルニンジン」を生産する鈴盛農園の代表・鈴木さんのインタビュー記事。会社を辞め、自分でビジネスをしたいと考えたときに農業にたどり着いたのだと言います。
テーマは、「日本の農業をカッコよく」です。農業の暗くてよく分からないイメージを払拭し、子供たちが就職したい職業にしたい、農業という仕事をかっこいいものであること伝えたい、そう思いました。
鈴木啓之さん
農業を伝統産業ではなく、ビジネスとして捉える。このマインドは「厳しい」と言われる現代農家をあえて志す人たちにとって共通の感覚としてあるようです。若者が農業から離れているのではなく、旧態然とした農業界が若者を離してしまっているのではないか?そんな鈴木さんの問いかけにドキッとする人も少なくないはず。カッコいい。
25歳農業女子、生まれ育った町に生きること
中学生の頃、おばあちゃんが作った野菜を食べた方からの「おいしくて感動」のハガキに衝撃を受けた農業女子・三宅さん。おばあちゃんは紛れもなく「カッコいい農業」を実践している人でした。三宅さん自身も大学で農学を学び、他県での農業研修を経て帰郷し、祖父母の農業を継ぐ決意をします。
私が常に戦っているのは「劣等感」です。私と同い年の友達は会社に就職し、自分でしっかりと生計を立てて立派な社会人となっている中、私は一生懸命農業と向き合っているつもりでも(中略)農業=職業として認めてもらえない時もあります。実際に農業をし始めて、改めて世間の農業へのイメージが冷ややかなものだと分かりました。私はさらに悔しさを募らせ、そしてますますやる気を出しています。
三宅 智子さん
劣等感、悔しさが心のバネになって、農業へのモチベーションを逆に高めているんですね。これってめちゃくちゃ「ロック」じゃないですか…いやはや、農業女子、カッコいい。三宅さんは「女性にしかできない農業」という姿を作り出したいと言います。考えてみれば「衣食住」、すなわちファッション・フード・インテリアといった業界は一見お洒落で女性的でもありますが、その「原料」を生み出す酪農・農業・林業の世界は不思議と女性的な色合いが少ない。これからの「多様性を認め合う」ダイバーシティ社会に向けて彼女のような存在はますます重要になってきそうです。
「次世代の幸せのヒントは“農”にある」。オンライン農学校を展開する農村のトレジャーハンター
農業とは対極にあるインターネットやデザインのチカラを使って“農”の世界に新風を起こそうとしているのが、オンライン農学校「The CAMPus」を運営する井本さん。「食で社会貢献」を果たすため、農業に目を向けることになりました。
旬の野菜をその季節に食べる。自分たちが食べたいものは自分たちの手で作る。無いものは作ればいい。この「足るを知る」精神がカッコイイと思えるようになりました。
井本 喜久さん
オンラインメディアで農家の価値観やライフスタイルを発信しながら、農の世界は「シンプルな人生のヒント」の宝庫だと実感する井本さん。都会的で現代的なライフスタイルの中でふっと忘れそうになる大切なことを教えてくれるのが「農業」なのではないか?という問い。カッコいいの一言です。
これが新しい経営スタイル。かっこよくて、儲かる農家を目指して
宮城県の花農家・今野さんにフォーカスしたインタビュー記事。「かっこよくて、綺麗で、儲かる農家になろう。そして、目指したいと思われる農家になろう」と決意し、独立就農に至った若き日のエピソードから見えてくるのは、リアリティ溢れる苦労の連続。
人を育てると言いながら全く育てられておらず、自分のスキルだけを上げている。結果、自分にしか分からない仕事が多すぎてスタッフに任せられない。
今野高さん
そんな悪循環を変えるために、全てデータ管理をし、数値で指示を出す方針に切り替えました。
「かっこ悪くて、汚くて、儲からない」農業から、「かっこよくて、綺麗で、儲かる」農業へのシフトチェンジ。簡単なことではありませんが、あるとき講演会で聴いたリーダー論を機に、その変化の主体として自らを変えた姿は、ただただカッコいい。農業人としての成長は、人間としての成長なのだと思わせてくれるストーリーです。
まとめ
今回、ネットで見つけた5人の「カッコいい」農業人を、まとめ記事風にご紹介いたしました。生産する作物も年齢層もバックグラウンドもそれぞれ違いますが、共通しているのは農業へのあくなき情熱と探究心、そして諦めない心で農業ビジネスとしてのスタイル確立を目指す姿なのではないでしょうか。私たちにとって学ぶべき部分も多々ありそうですね…。