「ワッサー」とは?信州生まれの魅力的なフルーツ!
「ワッサー」というフルーツをご存じですか。なんだか聞きなれない名前…と思うかもしれませんが、よく調べてみると自然と果実の旨味が濃縮された、とても魅力に富んだ果実。そんなワッサーの魅力に迫ってみました!
ワッサーとは
ワッサーとは、1990年に中村渡さんという方によって桃とネクタリンを交配して品種登録された比較的新しいフルーツです。
(※ちなみにワッサーという名は中村渡氏の子供時代に呼ばれていたニックネームなんだそう)
果樹園を営む中村渡氏が、1968(昭和43)年に「山根白桃」と「水野ネクタリン」を混植している自園のなかにできた果実の種をまき、1971(昭和46)年頃、実となった木から選び抜き、育てた偶発実生とされています。1988(昭和63)年に登録出願、平成2年に品種登録されました。
発祥地である長野県須坂市を中心に生産されているワッサーですが、まだまだ生産量は少なく、長野県以外ではほとんど販売されていませんので、ネットでの購入をおすすめします。
ワッサーは、通常の桃より小ぶりで、ネクタリンと同じくらいの大きさです。
桃と比べると果汁が少なく適度な硬さがあり、身崩れしにくいので皮がむきやすく手もベタベタになりにくいです。 ワッサーの果肉には、カロチンや鉄分が多く含まれています。
栽培方法は?
まだまだ珍しいフルーツのワッサーですが、実は、日あたりと排水がよければ本州どこでも育てられ、また鉢植えでの栽培も可能です。
植えつけ時期は11月〜3月頃までで、排水、通気性のよい、やや肥沃な砂壌土が適しているそうです。
縦横深さ80cmの植え穴を掘り、掘り上げた土には苦土石灰をカップ1杯ほど混ぜておきます。 水やりですが、ワッサーは根腐れを起こしやすく、庭植えでは特に必要ありません。鉢植えでは真夏のみ1日2回十分に水を与え、ほかの季節は乾いたら与える程度とします。
花粉が多いので人工授粉は必要ありませんが、開花間もない時期におこなうことでより確実に実がなるそうです。開花後4週間と5月中下旬の2回、摘果をおこなって余分な果実を取り除きましょう。果実1個につき、15~20枚の葉がつくぐらいがよいです。
生産量の少ないワッサーなので、自分で栽培してみるのもありかもしれません。
桃の甘みとネクタリンの程よい酸味が絶妙な美味しさ!
味はというと、桃の甘さと、ネクタリンのほど良い酸味が掛け合わさって、いいとこ取りの美味しさです。 白桃の甘みにネクタリンの酸味がほどよくきいて、絶妙な旨みがあります。
果肉は引き締まっていてサクサクとした歯ざわりですが果汁がたっぷりと口に広がり、みずみずしさも感じられます。
果物は甘ければ甘いほど美味しい!という方は白桃がお好みだと思いますが、甘さと適度な酸味がお好みの方にはワッサーがオススメです。
桃と違って表面の毛が少ないので、カットするのが面倒な方は洗ってそのまま丸かじりもOKです。
桃と同様で冷やし過ぎると甘みを感じにくくなるので、召し上がる1~2時間ほど前に冷蔵庫に入れて下さい。
果肉が鮮やかな黄色で加熱しても実が煮崩れしにくいので、タルトにぴったり!他のスイーツ作りにも適しています。
カットしてバターソテーにしたり、コンポートにしてもおいしく召し上がれます。
ワッサーの収穫時期には、早い時期に実り栽培期間の短い早生(わせ)と、平均的な栽培期間で実る中生(なかて)があります。早生は7月下旬〜8月中旬、中生は8月中旬〜8月下旬に収穫し、出荷されます。
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まとめ
桃とネクタリン、それだけでも甘みと酸味がほどよくバランスされた魅力的な味を想像するかもしれませんが、実際の果実はとても食べやすく、様々なお菓子作りにも重宝しそうです。
そのまま食べるもよし、調理して素敵なお菓子作りにチャレンジするもよし。自粛で家庭内での時間が多い中、この夏は信州生まれの「ワッサー」に注目してみてはいかがでしょうか。