種蒔きシーズン到来! 読んですぐ分かる「春菊」の育て方【マリーゴールドに似てる!?】
やわらかな苦みのある独特の香りと味で知られる「春菊」は、冬には鍋ものの具材として欠かせない定番の野菜です。マリーゴルドなどと同じキク科の植物である春菊は、元々は地中海地方が原産の植物です。原産地であるヨーロッパ地方では、春に咲く花を楽しむ観賞用の植物として栽培されていて、日本とは違って食用で使われることは少ないようです。
日本は春菊の生育環境に適していて、どこでも比較的育てやすいため、家庭菜園でも人気の植物のひとつと言えます。急に涼しくなってきたこの時期、鍋もののお供として春菊を育ててみてはいかがでしょうか。ということで、今回の記事では、家庭菜園で春菊を上手に育てるための栽培方法をご紹介していきます。
春菊はどんな植物?
ひとくちに「春菊」と言っても、実はいくつかの種類に分かれているんです。見た目で区別すると、葉っぱの切れ込み具合によって、おおまかに大葉種、中葉種、小葉種の3つに分類することができます。私たちが普段食べているのは中葉種になります。
春菊は、生長すると25〜30センチくらいの大きさになります。育ち方でも分類することができて、根元の近くから葉が分かれて大きくなっていく「株立ち型」と、茎の根本から分岐する「株張り型」のふたつがあります。それぞれ収穫の方法も異なっていて、「株立ち型」はわき芽を摘み取って収穫し、「株張り型」は株ごと引き抜いて収穫します。
また、春になると咲く花は、黄色い菊の花に似ています。「春菊」という名前はここから来ているんですね。そのため、分類もキク科になります。キク科の野菜は病害虫が少なく作りやすいことで知られているので、家庭菜園初心者にはうってつけの植物と言えるでしょう。
育てやすい季節は?
春菊の種蒔きは、春と秋の年2回となっています。春の場合は3月~4月上旬にかけて、秋の場合は9月~10月上旬です。育て始めるとしたら、まさに今がうってつけですね。春菊は基本的に冷涼な気候を好む植物なので、育てやすいのは秋蒔きです。また、霜や雪にあたると葉が痛んでしまうので、年内のうちに収穫するようにしましょう。
種蒔きから収穫までは、約3ヶ月ほどかかります。事前の準備として、土に堆肥と石灰を入れて耕しておきましょう。また、春菊は多めの肥料を好むので、元肥も多めに入れるといいでしょう。春菊は、太陽光が当たることによって発芽しやすくなる性質を持っているので、土をかぶせる際は種が少し見えるくらい薄くかけてあげるのがコツです。
育てるうえでの注意は?
春菊の栽培は太陽光が多く必要になってくるため、風通しがいいひなたが最適です。ただし、15~20℃のやや冷涼な気候を好むため、暑くなり過ぎてしまわないか注意しましょう。春を迎えて次第に気温が高くなり、日の出ている時間が長くなってくると、花が咲いてとう立ちしてしまい、食べるのには適さなくなります。なので、しっかりと収穫時期を見極める必要があります。
種を植えてから発芽し、本葉が出てくるぐらいまでの間は、土が乾かないように気を付けて、しっかりと水やりをしましょう。土を深くかぶせていないうえに、種も小さいので、水やりの際に流れてしまうことがないよう優しくあげてください。本葉が出てからは、土の表面が乾かない程度に水やりを続けます。
また、春菊はプランターなどで手軽に栽培することができます。50〜60センチくらいの標準的なプランターはもちろん、深さが10センチ以上あれば、もっと小さいサイズや鉢でも問題ありません。容器が小さいぶん、収穫量は減ってしまいますが、鉢植えに一株でもしっかりと栽培することが可能です。小さいサイズの鉢やプランターで栽培する場合は、地植えなどに比べると水が切れやすいので、こまめに観察して忘れずに水をあげてください。
どうやって収穫するの?
発芽したらに生長に合わせて間引きを行なっていき、目安としては株間を15センチ程度にしていきます。他の野菜と比較すると、春菊は肥料が多く必要になる野菜と言えるでしょう。しかし、特別なものが必要になるわけではありません。一般的な野菜用の化成肥料があれば十分です。最初の間引きのあとと、その次は本葉が5、6枚になる頃を目安にして、株の近くに肥料を撒きましょう。液体肥料を使う場合は、1週間に1度くらいのペースで与えます。比較的病気にはなりにくい野菜ですが、まれにアブラムシ等が発生することがあります。その場合は、 園芸用の忌避剤を使うことをおすすめします。
「株立ち型」の場合は、草丈20センチほどになったら、下の葉っぱを4、5枚ほどを残して主枝の先端を摘み取ります。これによって主枝の生長が止まるので、わき芽が次々と出てくるようになります。収穫の際、「株立ち型」の場合は、次々と出てくる「わき芽」を摘み取って収穫します。わき芽が伸びてきたら、先端から15センチほどのところで、葉っぱを1、2枚ほど残して切り落とします。これによって、収穫を繰り返すことが可能になります。「株張り型」の場合は、地面の際から側枝が次々と伸び出すので、草丈が15センチ〜20センチほどになったら、根から株ごと引き抜いて収穫します。
冷涼な気候を好む春菊ですが、気温が0度近くになると生育が止まってしまいます。また、霜や雪に弱い野菜ですので、霜に当たると葉が黒くなり、枯れてしまうこともあるので気を付けてください。トンネル栽培で防寒対策をすれば、冬越し栽培も可能になります。
違う種類の植物同士を一緒に栽培することで、生長を促進したり、病害虫の予防効果がある組み合わせのことを「コンパニオンプランツ」と言います。日本語にすると「共栄作物」です。春菊はコンパニオンプランツとして活用しやすいことでも知られています。キク科はアブラナ科の野菜と組み合わせやすいので、白菜やキャベツといった野菜と一緒に育てると、より効果的に栽培することが可能になります。
春菊の苦みが好きになれない?
収穫した春菊は乾燥に弱いです。そのため保存する際は、濡れた新聞紙で包み、保存袋に入れたうえで立てて冷蔵庫に入れましょう。寝かせてしまうと茎が曲がってしまい、そこから傷んでしまいます。冷凍保存する場合は、塩を入れた熱湯で茹でて、冷水でしめてから水気をしっかりと切り、保存袋に入れるかラップに包んで冷凍庫に入れましょう。
「春菊の特徴的な苦みが好きになれない」という方は少なくないと思いますが、実はあの苦味の成分は茎にはなく、葉っぱの部分を加熱することで出てくるのです。ですので、苦味を感じさせないためには、葉っぱと茎を分けて調理することをおすすめします。茎は柔らかくなるまで加熱し、そのあとに葉っぱを入れ、10秒程度を目安に加熱すれば、苦味成分を出さずに調理することが可能です。また、加熱せずに生で食べても苦味はほとんど感じられません。収穫したての春菊は、鍋ものに使うのもいいですが、そのまま新鮮なサラダとして生で食べるのもいいかも知れませんね。
まとめ
お読みいただき、ありがとうございました。今回は「春菊」の栽培方法についてご紹介させていただきました。次第に寒くなっていく秋から冬にかけての鍋のお供として大活躍する春菊ですが、せっかくだったら「自分で育ててみる」のもありでしょう。特徴を知ってさえいれば、家庭菜園でも育てやすい野菜です。種蒔きのシーズンはちょうど今なので、ぜひ挑戦してみてください。
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