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夏野菜の猛者・オクラの栽培方法とは?初心者でも簡単に作れちゃうポイントを伝授!

星型の愛らしい切り口と、食欲をそそる粘り気が持ち味の緑黄色野菜「オクラ」。健康志向やおうち菜園へのニーズが高まる今、あなたもオクラ栽培に熱い視線を注いでみませんか?
本記事では初心者の方のために、オクラを栽培する方法やコツ、注意点を一挙に述べていますので、ぜひご参考に。オクラを育てるって、こんなにも簡単。

目次

オクラを知って、好きになる!

オクラの花と実、歴史に魅せられて。

オクラは、アフリカ北東部を原産とする夏野菜。紀元前にまでさかのぼる、とてつもなく古いルーツを持った食材の一つです。日本では明治初期に初の栽培記録が残されていますが、戦後にかけては長らく観賞用としての栽培が主流だったのだそう。というのも、オクラの花は南国で見るそれのように大輪かつ優雅で、咲くのはたったの1日だけ、という希少性があるからです。「花オクラ」という品種もあるだけに、このレモンホワイトの花弁は食べることができ、実と同じく多少のネバネバ感を味わえます。オクラの実はまた、五陵星の形をしたなじみ深い種のほか、ミニオクラや赤オクラ、円形の断面を持った丸オクラなどの品種もあります。今日、オクラは夏の涼をになう食べやすい野菜として、消費量や人気が増大傾向にあるとのことです。

オクラの優れた栄養・作用

透明なネバネバ成分に含まれているのが、水溶性の食物繊維であるペクチンです。オクラには、さつまいもやゴボウを超える食物繊維(100gあたり5g)が含まれており、胃腸を潤し強化する作用があります。中医学的な見方では、体の熱を取る性質があるため、夏にオクラを食べるのは理に叶っている慣習といえます。栄養素も豊富で、β-カロテンやカルシウム、カリウム、ビタミンB1などなど。これらが肝臓や腎臓の機能を高めるため、疲労回復や老化防止にも効果があると考えられています。

オクラ栽培の特徴とポイント

オクラを育てる時期

栽培のポイントは「高温」、すなわち暖かい環境下を作り出すことです。オクラの発芽適温は25~30度で、3~5日後にはもう芽を出すのが特徴。初期はゆっくりと、その後はだんだんスピードを上げて生長し、成熟期には面白いように実が穫れるようになります。種まきは、その年の気候によってやや異なりますが、4月上旬~6月下旬頃が適期です(苗の植え付けは5月~)。十分に気温が上がっていないと発芽不良となるため、特に10度以下の寒い時期の種まきは避けなくてはなりません。収穫は定植後2カ月が目安になるので、6月上旬~9月下旬頃をスケジュールに見るようにしてください。

オクラに適した栽培環境

南国で生まれたオクラは、強い光と高温多湿の条件に見合った植物です。それゆえ昨今の酷暑にも耐えやすい上に、家庭菜園でも収穫量アップを見込めそうな、稀有な夏野菜といえそう。オクラ栽培では日当たりが強く、風通しの良い場所を選ぶようにします。ベランダ菜園の場合は、室外機の風を当てないように、日照時間が短くても明るい日陰があれば育てられるので、ぜひ挑戦を。水やりは1日1~2回、土の表面が乾いたタイミングで、たっぷりの量を与えましょう。

オクラを育てる際の注意点

オクラは養分が足りていなくても、反対に肥料や水をやりすぎても、生育不良になることがあります。もしも急に生長が悪くなったり、実がならなかったりした場合は、肥料切れや病害虫の発生を疑いましょう。病害として多いのが、葉すす病やうどんこ病で、害虫にはワタノメイガ、アブラムシ、カメムシなどが見られます。病害虫対策は早めに行い、定期的に葉の状態をチェックするか、酢が原料の薬剤を散布するのがおすすめです。万が一何らかの発病が認められたら、症状箇所を速やかに取り除き、別の葉に伝染しないように対処しましょう。

プランター菜園もOK!オクラが育つまでの流れ

手順1:土づくり

オクラの生育に適しているのは、水はけが良く、pH値(好適土壌酸度)が6.0~6.5の土です。地植えの場合は、植え付けの2~3週間前に、苦土石灰と堆肥をまき入れ、酸性度を中和しておきましょう。一から配合して作る時は、赤玉土と腐葉土、バーミキュライトを6:3:1の割合で混ぜ、用土10リットル当たり10グラムの石灰を加えるのがおすすめです。鉢やプランターを使う際も、同じ配合の用土か、ないしは野菜用の培養土を使ってもOKです。

手順2:種まきと育苗

オクラは種からでも、苗からでも同じように育てやすいのがメリットです。オクラは硬実種子のため、種まきの1日前に水またはぬるま湯に浸けておき、硬い皮からの発芽を促します。種は畑やプランターに直播きするか、育苗ポットに播くかのいずれかを選択可。直播きの場合は、深さ1センチの穴に3~5粒、ポット播きではポット1個につき1~3粒の種を植えましょう。オクラは土壌の乾燥に比較的強いものの、発芽するまではたっぷりの水を与えるようにします。発芽して本葉が2~3枚にまで育ったら、一番育ちの良い苗だけを残して間引くようにしてください。

手順3:植え付け

オクラの苗の本葉が3~5枚になったら、植え付けが可能です。植え付け前には、育苗ポッドの土をしっかりと水で潤し、日陰に放置しておきましょう。こうすることでポッドから取り出す際に土が崩れにくく、細い根が傷つかないように配慮もしやすくなるからです。オクラは生長によって草丈が高くなるため、地植えでもプランター菜園でも、株間は25センチ以上を取るようにしましょう。露地栽培では土を盛って畝を作り、株間を40~50センチほど空けて植え付ける方法もあります。植え付け方は、ポッドよりも大きめの植え穴を掘って、周りの用土と同じ高さになるよう手で寄せてなじませるだけ。植え付け後、根が定着するまでの間はたっぷりと水やりをしてください。

手順4:肥料と追肥

オクラは与える肥料の量によって、生育に大きな違いが出る植物です。「肥料食い」という通り名があるほど肥沃な土を好みますが、一度にたくさんではなく周期的に肥料を与えるのが正解。最初は、植え付けの際に化成肥料や腐葉土を元肥(もとごえ)としてたっぷりと使用します。草丈が10~15センチに伸びた頃には、1回目の追肥の適期となり、それ以降は2~3週間に1回を目安に肥料を与えましょう。オクラがたくさん実を結ぶと、すぐに肥料切れとなって草勢が衰えてしまうので、動向に要注意となります。

手順5:栽培管理

オクラを育てる上では、通気性と日当たり加減を、人の手で調整する必要があります。特に株間が通常よりも狭い密植栽培では、葉や枝が混み合ってしまうのが難点です。この場合は、「芽かき」や「葉かき」といった作業をして、栽培精度を高めるようにします。芽かきとは、主枝の生長のためにわき芽を摘み取ることで、早めかつ適宜行います。葉かきは、収穫が進んでから余分な下葉をかくことで、オクラの実に養分が届くようにする意味があります。オクラの実がなっている葉から下の1~2枚を残し、その他は摘葉してしまいましょう。芽かきや葉かきには、病害や食害を防ぐ効果もあります。また、オクラの草丈が30センチ以上に生長したら、2メートル前後の支柱を立てておくのがおすすめです。どうしても必要ではありませんが、梅雨や台風による雨風対策や、倒伏による実の落下に備えておきましょう。

手順6:収穫

開花から4~5日経つともう、心が弾む収穫の時期です。オクラは収穫のタイミングを逃すとすぐに筋張って食べられなくなるため、若くておいしい時期に穫るようにします。手で直接触って実が柔らかいことを確認したら、ハサミで1つ1つ切り取りましょう。オクラには小さなトゲがあり、皮膚のかゆみの元になりやすいため、手袋をはめて収穫すると安心です。

オクラを育てて、おうち時間に栄養と喜びを。

オクラは少しの手間暇だけで、おいしい実とたくさんの学びを授けてくれる野菜。最初の家庭菜園としても予想以上に成果が出やすいため、作りがいのある品種だといえます。オクラを育てていると、夏野菜だけに低温が苦手な様子や、旬の時期にイキイキと生長する姿が見れてほっこりしますよ。ホームメイドの安全安心な味を楽しんだら、他の野菜の栽培にもぜひ挑戦してみてくださいね。

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