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週末農業は新しい発見の連続 〜5感を刺激される日常

目次

都内でも簡単に農業体験ができる!

会社に属しながら、休日を利用して農業をおこなう週末農業。仕事をしていても、気軽に農業体験ができるということから、最近では人気になっていますよね。今回は、実際に週末農業を体験した私の体験記をまとめてみました。

サラリーマンをしながら週末農業

私は現在、都内の会社に勤めながら、週末は土をいじっています。コロナ禍になる前から農業には興味があり、都内で週末だけでも農業経験ができる環境をつくりたいと考えていました。そして、2020年5月頃から、本格的にその環境づくりを開始しました。その際に考えた手段は、週末のみシフトに入ることができる農業バイトを探す、ということが1つ。2つ目に、民間企業が行っている畑レンタルサービスでした。1つ目の農業バイトに関しては、都内でできるものがあまりなく、近くても埼玉の北側など、電車で2時間ほどかかる場所になってしまいます。なので、私は後者、「シェア畑」というサービスを選び、友人と2人で週1日、畑作業を行う生活をしています。

シェア畑は、首都圏にレンタル畑をいくつも持っており、好きな場所を選んで農地を借りるサービスです。大きさは2㎡✕3畝で、計6㎡(だいたい4.5畳くらい)。道具や苗、肥料などはすべて「シェア畑」が準備してくれるので、農業初心者にはありがたいです。加えて、アドバイザーも数名おり、作業で分からないことがあれば丁寧に教えてくれます。知識のなかった農業初心者の私にとっては、非常にやりやすいサービスでした。

土を耕すのは地獄

シェア畑では、夏野菜と冬野菜に分けて育てていきます。夏野菜はナスやトマト、オクラなどを5月中旬から、冬野菜は大根やキャベツ、ブロッコリーなどを10月ごろから植え付けます。種類によって、植え付け時期や収穫時期は異なりますが、半年に1回畝を作るイメージです。この畝を作る作業が、本当にきつかったです。特に、夏は30℃を超えるなかの作業でしたので、気を抜くと倒れそうでした。たった6㎡。しかも、男2人でです。一人は体育大に通ってました。高校の部活以来、久々にスポーツドリンクが身体に染み渡る感覚を覚えました。

畝には、鶏ふんや牛ふんなどの有機肥料、土を中性にするための苦土石灰を混ぜて、野菜が育ちやすい土壌をつくります。アブラムシなど害虫への対策として、農薬を使うことも多少はありますが、基本的に使用しません。私の畑は運よく害虫被害が少なかったので、農薬を使うことはあまりありませんでした。ただ、種の段階で農薬を使用している事があるので、完全無農薬とは言い切れないようです。

夏野菜から冬野菜へ

私が週末農業をはじめたのが2020年5月ごろ。まずは畝の作成、植え付けなどを行いました。その後最初に収穫した野菜は、6月末頃に収穫したナスと甘長(トウガラシ)でした。ナスなんかは育ちすぎて、非常にびっくりしました。食べられるのか不安になったくらいです。ナスは1週間で、かなり大きくなります。自然の力ってすごいと、改めて感じました。

植え付け後は、追加で施肥をしたり、支柱を立てて誘引したりします。いわゆる、野菜が育ちやすい環境づくりですね。作物が程よい大きさになったら、順次収穫。6~8月はナス、甘長、トマトがメインでした。トマトは特にできが良く、甘みが強いものが育ちました。途中コガネムシにむしゃむしゃと食べられるシーンを目の当たりにしたりと、ハプニングはありましたが、満足でした。オクラとキュウリは少し失敗して、あまり育たなかったです。

早いものだと、9月くらいには、次の冬野菜を植え付けるため、畝を崩します。育ててきたものを崩すのは、少し心が痛みました。

1度の経験で変わる野菜への気持ち

普段、運動をしない私にとって、土をおこす作業は、季節関係なくきついです。2回目の畝づくりの作業も、非常にしんどかった記憶があります。大きいスコップを何度も土に深く突っ込んでは、掘り起こし。次の日には、腰が痛くなり、腕肩が筋肉痛になったりしました。ただこの作業は、土に空気を入れふかふかにし、肥料をしっかり混ぜ、畝にまんべんなくいきわたらせるためには重要な作業です。1度収穫を経験すると、不思議と野菜のために失敗したくないと、頑張ろうと思うものです。

冬野菜には、大根やブロッコリーなどを植え付け。簡易的な温室をつくるセットを設置したり、冬ならではの対策をとった野菜もありました。野菜の数だけ、畝のつくり方が異なるので、非常に勉強になりました。

農業に興味ある若者の多さ

ただ野菜を育てる、というだけでは終わらせたくないと、畑を始める前から考えていました。自分たちがやっていることを知ってもらうための発信をして、どんなリアクションがあるのか関心がありました。実際に、育てた野菜を使った料理を知り合いのお店のイベントで出品。味の評判はまずまずでした。お客さんからは味よりも、「畑、おもしろそう!」など、農業に興味がある声が多く聞こえたことが嬉しかったです。

以前より、食育などがメディアで取りあげられるようになってきたと感じます。私が行っていたシェア畑には小さな子ども連れの家族が多く、ファミリー層の農業に対する関心は高まっていたとは思ってました。私が実際にお店のイベントでお客さんと話していると、家族連れの層だけでなく、案外農業に興味のある20代の単身者あるいは、夫婦がいるんだと、感じました。週末だけ、という気軽さがある上に、畑も見つけやすいので、都内でも簡単に農業できますよ!

週末農業をやる意味

新しい発見への刺激

農業をほとんどやってこなかった私にとって、週末農業は発見や勉強の連続でした。なぜ土を中性にしなければならないのか、コンパニオンプランツってなんなのかなど、普段の生活では、決して触れないことを学んだり、興味を持ったりすることができました。私の本職は浅く広い知識が必要な仕事なので、未知のことを楽しめるかという点は各人の職業柄がでるかもです。私は、そういった新しい発見にわくわくし、楽しむことができました。もちろん、実際収穫した野菜を食べるときの嬉しさも普段買った野菜でつくるよりも倍増します。

野菜の形や音、匂い

スーパーなどでみる野菜は、食べられる実や葉などだけですよね。それぞれの野菜にどんな葉っぱが付き、どんな花が咲いて、どこの部分が食べられるのか。結構わからないものです。スナップエンドウの葉っぱのつき方がかわいかったり、採りたての生姜の香りが本当にいい香りだったり、大根を収穫するときのプチプチという音が心地よかったり—―。「新しい発見への刺激」で述べたように、週末農業を通じ未知のことに対する知識を得る、ということは、自分の性格上楽しいだろうなと、予想していました。一方で、野菜の形や音、匂いに感動するという感覚はあまり想像しておらず、全身を使って日常のなかの非日常を感じている感覚で、週末農業をやるなかで最も嬉しかったです。自分が予想していた楽しさを超えた楽しさを見つけられると、週末農業をやる意味が自分のなかで増していくような気がしました。

生活のなかの農業で新たな発見を

週末農業をやる目的は、なんでもいいと思います。興味さえあれば、土いじりは楽しいです。どんなに暑くて、作業が大変でも、野菜が獲れたときの喜びは、それに勝ります。美味しかったらなおのこと。誰かと一緒にやれば、野菜の味を共有できます。

都内では、なかなか農業をできる環境がないと思われがちですが、結構簡単にできます。旅行や外食があまりできないご時世に、新しい趣味の選択肢に週末農業を入れてみてはいかがでしょうか。育てる喜び、食べる喜びだけでなく、意外なところで、楽しみを見出せるかもしれません。

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