作物は種から育てるか、苗から育てるか?
「野菜やハーブを育ててみたい!」そう思ってホームセンターを覗いてみると、さまざまな種類の種や苗が並んでいて、いったいどれを選べばよいのか迷ってしまいますよね?そこでこの記事では「種と苗どっちを選んでよいのか、よくわからない」「同じ野菜の苗なのにどうしてこんなに値段が違うの?」といった疑問をお持ちの方に、家庭菜園での種や苗の選び方について解説したいと思います。また、野菜やハーブで種から育てたほうがよいもの、苗から育てたほうがよいものについてもそれぞれご紹介します。
野菜を育てるなら種と苗どっちを選ぶ?
野菜を育ててみようと思ったときに、苗を購入すればよいのか、それとも種から育てるほうがお得なのか、悩んでしまうところです。結論から言うと、一本の苗から多く実をつける作物は苗から育てることをおすすめします。例えばキュウリやトマトなどがそうです。これらの野菜は次々と実をつけるので、何本も植えてしまうと食べきれないほどの量ができてしまい、うんざりしてしまいます。3人家族の我が家ではこの夏、キュウリやゴーヤ、ミニトマトは各1本ずつ、ピーマン・ナスは2本ずつ育てています。これだけでひと夏の間十分楽しめます。
逆に一粒の種から一つの作物しか獲れない野菜は種から育てることをおすすめします。例えば、大根や白菜などの野菜がそれにあたります。一つしか収獲できないのに、1本数十円の苗を購入すると、割高になってしまいます。また、これらの作物の苗が小さいうちは葉がとても柔らかく、病虫害の影響を受けやすいので、収獲まで至らないこともあります。なので、ポットに種をまいてたくさん苗を用意したり、畑に種を直播し、間引きながら作物を育てていくほうが安心でコスト的にもお得です。
野菜を種or苗から育てるメリット・デメリット
ここまで野菜によって種から育てたほうがよいものと、苗から育てたほうがよいものがある、ということについてお伝えしました。しかし実は、種から育てるのも、苗から育てるのもそれぞれメリット・デメリットがあります。それらの特性を理解した上で、最終的に作りやすいほうを選んでみてください。
種から野菜を育てるメリット・デメリット
種から野菜を育てるメリットは、何といってもコストが安いことです。数百円の種を一袋購入すれば、一般家庭では食べきれないほどの作物の収穫が見込めます。ただし発芽率は種によってさまざまで、播いた種がすべて発芽するわけではありませんので、多めに播くことをおすすめします。
逆にデメリットは、育苗に手間や時間がかかることです。もしもポットなどで育苗する場合は、まず育苗用のポットやセルトレイと育苗用の培土を用意する必要があります。種まき後は水やりを欠かさず、苗が育ったら畑に移植するという作業もあります。また、畑に直接種をまく場合は、発芽後の成長過程で間引きが必要になる作物もあります。
苗から野菜を育てるメリット・デメリット
苗から野菜を育てるメリットは、買ってきてすぐに植えられるということです。そして、既にある程度作物が成長しているので、植えてから収獲までの期間が短いのも嬉しいポイントです。
デメリットは、場合によってはコスト高になってしまうことです。せっかくお金をかけてよい苗を購入しても、うまく育たず収量が少なかったり、病害虫などで苗をダメにしてしまうことも。家庭菜園初心者さんの場合は、1本で心配なら2~3本の苗を用意されることをおすすめします。
また、苗を購入するときに、同じ作物なのに苗の価格が2倍~3倍ほど違うものが存在します。これは接木苗と実生苗の違いであることが多いです。この違いについても簡単にご説明します。
苗の値段は実生苗か接木苗かで違う!?
野菜苗には大きく分けて、実生(みしょう)苗と接木(つぎき)苗の2種類があります。
実生苗と接木苗の違い
種を播いて芽が出たものが、そのまま苗として売られているものを「実生苗」といいます。一方の「接木苗」は、台木と呼ばれる根っこの部分と、穂木と呼ばれる実のなる部分を根元から2~3cmのところで繋ぎ合わせたものをいいます。なぜわざわざそんなことをするのかというと、張りがよく丈夫な根っこと、おいしい実を多く収穫できる別々の品種を組み合わせることで、病気にも強くおいしい野菜を育てることができるからです。人の手間がかかっているぶん、接木苗のほうが値段は高くなります。
接木苗と実生苗 家庭菜園におすすめなのはどっち?
家庭菜園におすすめなのは、基本的には丈夫な接木苗です。特に野菜を育てられる場所が限られていて、毎年同じところに植える場合は、連作障害に強い接木苗がよいでしょう。しかし、プランター栽培でホームセンターで買ってきた新しい土を利用する場合は、病気が出にくいので割安な実生苗でも問題ありません。
種or苗から育てるおすすめの野菜
ここまでで、野菜の種類によって種から育てたほうがよいもの、苗から育てたほうがよいものがあり、それぞれのメリット、デメリットについても解説いたしましたが、ご理解いただけましたでしょうか。次に、種または苗から育てるおすすめの野菜をそれぞれご紹介します。
苗から育てやすいのはこんな野菜!
果菜類・・・キュウリ・トマト、ミニトマト・ナス・ピーマン、カボチャなど 芋類・・・・サツマイモ 葉茎菜類・・タマネギ、ネギなど
ここに挙げた果菜類は、1本の苗からたくさんの実をつけます。また、サツマイモも1本の苗にたくさんの芋をつけますので、数本の苗を用意すれば十分です。タマネギやネギは、種で購入すると家庭菜園としては量が多過ぎるので、数十本単位の束で売られている苗を購入するのがおすすめです。
種から育てやすいのはこんな野菜!
葉物類・・・白菜・キャベツ・ホウレンソウ・コマツナなど 根菜類・・・大根・カブ・ゴボウ・ニンジンなど 芋類・・・・ジャガイモ・サトイモなど 豆類・・・・枝豆、インゲン、サヤエンドウ・ソラマメなど
ジャガイモやサトイモは1つの種芋からたくさんの芋が獲れます。自家用なら種芋を1kgも用意すれば十分です。豆類は1つの種からたくさん実をつけますが、種を直播しても間引きなどの作業がなく簡単に育ちます。また、時期を少しずつずらして植えれば長く収獲できるので、種で買ってくるほうがおすすめです。
ハーブを育てるなら種と苗どっちを選ぶ?
ハーブ類にも種から育てたよいものと、苗から育てたほうがよいものがあります。どちらを選ぶかは、ハーブには一年草と多年草、樹木化するものがあることについて理解しておくとよいでしょう。
ハーブの一年草(二年草)と多年草の違い
ハーブの一年草とは、種をまいてから開花~結実までのサイクルが1年で終わるものを指します。中には冬を越して翌年花が咲くものもあり、これを二年草と呼びます。また、一度植えると何年も続けて花や収獲を楽しめるものを多年草と呼びます。この他に、樹木化して年々大きくなり、立派な庭木にもなるハーブも存在します。
苗から育てるハーブと種から育てるハーブ
一年~二年草の葉物系ハーブは、種で買ってきてたくさん播いて育てるのがよいでしょう。また、翌年以降も収獲できる多年草や樹木系のハーブは苗を育てて、剪定しながら長く収獲するのがおすすめです。
種がおすすめ
一年草・・・バジル・ルッコラ・チャービル・パクチーなど 二年草・・・パセリ・イタリアンパセリなど
苗がおすすめ
多年草・・・ミント・オレガノ・タイムなど 樹木系・・・ローズマリー・ローリエなど
まとめ
今回は、野菜やハーブは種と苗のどちらから育てるとよいか、ということについてお伝えしました。作物によって、種と苗のどちらを選択すればよいか、違いがあることがおわかりいただけましたでしょうか。これだけでも予備知識があると、ホームセンターで種・苗選びに長時間迷わずにすみそうですね。庭やベランダ、小さい畑でも育てられる作物は意外とたくさんあります。さまざまな野菜やハーブの栽培にチャレンジして、家庭菜園をぜひ楽しんでください!
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