「農業ECの魅力からビギナー向けの運営方法、集客のポイント・販促術まとめ」
今や、生産者が消費者に商品を直送する「ECサイト」が群雄割拠の時代を迎えています。
一次産業においても例外ではなく、産直を中心とする農業ECひとつで、大きな成果を生む波が広がっているのです。
もう、農産物直販型ネットショップが激アツいっ!
そこに正攻法はなく、発信者の個性やオリジナルな手法が最後にものをいう、自由な世界があります。
とはいえ、農家がネットショップを立ち上げるための要点は押さえておきたいところ。
本記事の内容は、以下のテーマに沿って進めていくものとします。
・ECサイトで野菜を売る魅力とは?
・ネットショップ開設の方法
・魅力的なサイトに欠かせないコンセプト作り
・サイトの利便性や集客力を高めるには?
・農産物をスムーズに売るための販促術
農家がネット販売をしたくなる4つの魅力
生産者が“販売の舵”を取ることで、どのようなメリットが生まれるのか?
中でもECサイトの立ち上げにより、ネット時代を直進していくことの魅力をお話します。
①古い意識からの脱却が可能
丹精を込めて作ったはずの野菜が、競りの前線で安く買い叩かれる……。
販路が限られているために、足元を見られてしまう負の連鎖が農業には存在しています。
ネット販売における利点の1つ目は少々精神論っぽくなりますが、ゼロベースの価値観を手に入れられることです。
従来の価値基準に待ったをかけ、自らの軸で価格設定とブランディングができるのがECサイトの強み。
結果として、農家の矜持やこだわりの姿勢を守り通すことにも繋がり、それが消費者にとっての利にもなります。
②商圏が全国に及ぶ
2つ目は、市場規模が一気に拡大することが挙げられます。
ネットショップは地の利がほとんど意味を成さない一方で、全国展開のマーケットを新たに構えるようなもの。
光る需要を見つけてこちらからモーションを掛けたり、日本中のサイト訪問者をいかにして増やすかを中心に施策したりします。
③ECサイトが商業上の顔になる
ネットショップは、年中無休・無人で営業を続けてくれるプロモーションツールです。
スーパーや直売所では営業時間内の取引以上の収益はありませんが、ネット直販では夜間以降も商品が売れ続けることになります。
さらに、いったん自社サイトを構築してしまえば、農業法人としての看板や窓口として社会に認識され、信頼関係を築きやすくなります。
④多様な野菜の売り方や情報発信ができる
通常、農産物の流通においては中間マージン(販売手数料)が発生します。
ネットショップではこれらの手数料が掛からない分、手元の利益が増えることになり、定期セット便などのさまざまな販売モデルを打ち出しやすくなります。
もともと市場では需給バランスがあるため、流通の中で価格が大きく変動しやすいもの。
最適なコスパを農家自身が定めることで、さらなる利益の回収が可能となります。
また生産者による定期的な情報発信は、安定したECサイト運営にとって欠かせません。
消費者との意見交換や交流会などを例に、リピーター層を得るための働きかけもネットならば容易になります。
【制作編】産直ECサイトの作り方
自社のネットショップを構築することは、ネット上に一国一城を構えるようなものです。
とはいえ、ECサイトの立ち上げは比較的簡単に低コスト化も進み、個人でも参入しやすくなっています。
本項目では、農業EC立ち上げに必要な知識と、サイト設営の方法を見ていきます。
コンセプトを考案する
コンセプトはECサイトの心構えであり、独自の価値を創出・一貫させるテーマのことです。
ショップ名を決める初期段階から、競合との差別化を図るためにも明言しておく必要があります。
コンセプト作りのポイント ・誰を対象とするサービスなのか?(who) ・なぜ自分の店で買ってもらえるのか? (why) ・顧客や社会に何がもたらされるのか?(what) ・どんな商品やサービスを売るのか?(how) |
ストーリーは、「Aだった人がBになる」というポジティブな変化を言い含めたもの。具体的には以上のような視点から、ストーリーの力を借りて作成すると効果的です。
サービス内容の一例としては、「ビーガン志向の人がステーキを平らげたように満足する肉厚野菜・定期セット便」などのビフォー&アフターを含めたコンセプトが考えられます。
おすすめのECサイト作成サービス
コンセプト(誰にどんな物を売るのか)やショップの大枠が決まったら、何を経由してECサイトを開設するのかを考えていきましょう。
イチオシは農産物直販と相性が良く、登録者数が右肩上がりとなっている「ASP(アプリケーションサービスプロバイダ)」。
ASPはオンライン上で使えるソフト全般のことで、ショップの設営が安全で感覚的に行えるようにしたサービスを含みます。
以下に、ASPの中でも特にユーザー体験の高いECサイト作成サービスを挙げました。
STORES(ストアーズ)
固定費ゼロのフリープランと、月額有料制であるスタンダードプランの2タイプが選択可。※クレジット決済のみ初月無料
手数料が業界最低基準の3.6%~5%であるほか、SNS集客や顧客管理、アクセス解析などのマーケティング機能を無料で使うことができます。
本格的なショップ経営を目指すにあたってのコスパが高く、大手の中でも無限の可能性を感じさせるツールです。
STORESの手数料一覧
プラン名 | フリープラン | スタンダードプラン |
初期費用 | 無料 | 無料 |
月額料金 | 無料 | 2,178円(※) |
決済手数料 | 5% | 3.6% |
振込手数料 | 275円(1万円未満は別途、事務手数料275円) |
※クレジット決済のみ初月無料
BASE(ベイス)
ネットショップの予備知識がなくても、ノーリスク&3ステップでサイト開設ができる業界の立役者。
登録料と月額費用が無料で、経費が引かれるのは「商品が売れた時」と「売上金を引き出す時」のみ。
BASEの魅力は豊富なデザイン性と、かんたん決済やメッセージなどのシンプルで使いやすい機能面にあります。
無料で独自ドメイン(ネット上の住所のようなもの)が取得できることも、ショップ運営のオリジナリティを出す点で有力です。
BASEの手数料一覧 | |
初期費用 | 無料 |
月額料金 | 無料 |
BASEかんたん決済手数料 | 3.6%+40円 |
サービス利用料 | 3% |
振込手数料 | 250円(2万円未満は別途、事務手数料500円) |
【番外編】WordPress(ワードプレス)
WordPressは、独自ドメインとサーバーを取得して、企業ホームページやコンテンツを制作するシステムのこと。
プログラミングの知識がなくても本格的なWebサイトの構築が可能なため、WordPress上でプロモーションを行う生産者も目立ちます。
WordPressをECサイト化する利点としては、費用を抑えながら完全なる独立経営ができることです。
大きいところでは上記2サービスのような手数料が掛からず、毎月の維持費が1,000円前後に収まるサーバープランもあります。
プラグインと呼ばれる機能のカスタマイズが自由にできるため、農産物直販においても最強の武器になるかもしれません。
【応用編】ECサイトの販促・集客術
EC構築サービスに応じたサイトの開設ができたら、次にどうやってショップを発展させていくかの戦略が必要になります。
ここでは、ECサイト全般に通じるマーケティング思考や、集客・収益化の技術を見ていきましょう。
SNSで一定数の集客軸を確保する
ECサイトを育てる一環でSNSを活用する効果としては、以下の点が挙げられます。
・SNSでは断片的な情報を、ECサイトでは総合的な情報を発信することで全体の密度が高まる
・SNSの検索機能により、商品やサービスが認知されやすくなる
・フォロワーや口コミを増やす工夫により、見込み客の購買意欲を後押しできる
・SEO対策に頼らない集客軸を得ることができる
・トレンドやターゲットに狙いを定めた情報が話題になりやすい
ここ数年では、SNSでの集客がいっそう主要な立ち位置を占めるようになりました。
というのも、「サーチエンジンの検索結果で上位表示を狙う指標(SEO対策)」と同程度かそれ以上に、SNSでのマーケティング活動が影響力を持つからです。
SNSアカウントを企画力で育てる一方で、顧客とのコミュニケーションを図りながら、少しずつフォロワーを増やしていきましょう。
販促に繋げるためのメルマガ・ライティング術
ユーザーに直接情報を届けられるメルマガは、現在も非常に合理的なマーケティング施策です。
成果を上げているネットショップや個人事業主の間でも、多様な目的や分析のもとで配信されています。
メルマガは基本的に、商品を売るセールス・ライティングよりも、ランディングページ(LP)に行き着くための「(利益ある情報を)伝えるライティング」となるように意識します。
それでは、読者の信頼を勝ち取るために、どのようなポイントを押さえればいいのでしょうか?
効果的なメルマガ・ライティング術 1 メルマガ会員限定だからこそ得られるメリットがある 2 読者の立場に寄り添った分かりやすい文章にする(ボックスなどに要点を整理する) 3 経験から得られた専門的な情報を含める 4 デメリットや不安材料を書く場合は、解決策を提示する 5 商品を買うための理由を作って、背中を押す |
これらの要素を例にテストを繰り返しながら、配信のタイミング(時間)を含めた効果も見ていくようにしましょう。
オンラインコミュニティを設置する
現在、EC事業者の多くが着手し始めているコミュニティマーケティング。
専門的な知識を共有できたり、ユーザー同士で交流を深めたりと、コミュニティの参加者がメリットを感じやすい仕組みになっています。
食意識への高まりから、農家を中心としたオンラインサロンも登録者数を伸ばすなどの追い風が吹いています。
ECサイトの運用者側は顧客との接点が持てたり、潜在的ニーズを把握したりすることなどにコミュティを役立てられそうです。
後記
先日、「やすともの#惜しコン(読売テレビ)」というTV番組で、伝統工芸のこけしが全く同じ型の懐中電灯として売られ、再名物化していることを知りました。
地震が来る度に倒れてしまうこけしに出来る所業は、非常時に明るい光を灯すことだった……。
な、なるほど、そう来たかぁ~!と唸らざるを得ませんでした。
新たな名を「明かりこけし」といって、防災グッズと玩具の両面を担っているそうです。
ヒラメキひとつで起こるドンデン返しはECサイト運営然り、今やあらゆる場面で必要とされていますね。
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