新品農機と中古農機どちらがお得?
「新品農機と中古農機どちらがお得?」
この質問に対し、農家さん目線、農機具屋目線のそれぞれから、色々な角度でご説明したいと思います。
こちらの機械を例にとって考えていきます。
トラクター20馬力ノーキャビンタイプフル装備。
新品農機であればおおよそ200万円程度といったところでしょうか(値引き込)
中古農機の場合、程度や年式にもよりますが、15年落ちで80万円~100万円といったところでしょう。
この2台のどちらかを購入するとした場合のメリットとデメリットを農家さん目線・販売店目線で紹介します。
農家さん目線からこの2台のどちらかを購入する場合。
新品農機であれば当然耐用年数は長いですが、最初に200万円という大金を用意しなくてはならないので大変です。
一方中古農機を購入する場合、その時の費用は半分ほどで済みます。
しかし、中古農機は機械の程度によって使用年数に限りがでてくるため、果たして中古農機を購入することが本当にお得となるのでしょうか?
これは一概にはいえませんが、農家さんご自身の状態、または栽培作物や栽培面積・使用頻度によって新品機を購入したほうがメリットある場合と中古農機で十分な場合があります。
例えば、使用者の年齢が若く栽培面積が広い場合、新品機を購入したほうが絶対にお得です。
トラクターの平均乗り換え期間は概ね15年~20年ほど(当社調べ)であるため、
使用者が若かったり栽培面積が広い場合は長期的に使用するので1年の使用原価が低く抑えられます。
逆に、使用者が高齢者であったり栽培面積が小さい場合は中古農機を購入しても良いですが、良く検討したほうが良いです。
前項で話したように、高齢者のため使用期間がそうは言っても若者より短いですが機械が何年使えるか確証がもてません。
後3年やらなくてはいけないのに、壊れてしまった!
となった場合、修理となりますが古い機械では部品も打ち切りとなっている場合が多々あります。
そうなると、再度中古農機を購入するという選択が必要になりますね。
期間をそう開けずに2台の中古農機を購入せねばならなくなり、結果論ではありますが、初めから新品農機を購入したほうが良かったという事になることもあります。
ここでのポイントは使用者が高齢者であって栽培面積が小さくても中古農機を購入すると言った場合、必ずしもお得であるとは言えないこと。
もしこの時、新品農機を購入していた場合、機械を使用しなくなったら中古農機として販売できるため、新品農機を購入したほうがお得となる場合があることをご存じない農家さんが意外に多いので残念ですね。
他にもメリット・デメリットがありますがそれは後日ブログで紹介したいと思います。
販売店が新品農機と中古農機を販売する場合
さぁ、どんなメリットやデメリットがあるのでしょう。
販売店が新品農機を販売すると価格もそれなりにする為、儲かっているようなイメージがありますが、実は意外と儲かっていないんですよ。
「なぜ?」と思われるかもしれませんが、販売店もメーカーからその商品を購入する為、数パーセントの手数料分しか利益にならないのです。
実はどちらかと言うと、中古農機のほうが儲かるんですね。
中古農機の場合、点検整備をして販売手数料を上乗せして販売できるため、新品機を販売するよりも利益率があるのです。しかも中古農機のため数年で修理や点検の依頼があるためそこでも利益が取れることになります。
逆に新品農機の場合、今の技術で製造されたトラクターは本当に壊れにくいです。
なので販売してから数年しても点検や修理と言った依頼が殆ど来ないのも現実です。
販売店にとってのメリット・デメリットはこれだけが全てではないですが、こういった現実もあるということですね。
まとめ
農業機械を購入する場合、中古農機が本当にお得なのか?それとも新品農機がお得なのか?
目先の金額だけで判断せずに、今後の農業ライフを考慮して、お近くの販売店や親身に相談にのってくれる営業マンに相談してから購入を決めましょう。