【2023年】農業関連の補助金・交付金・貸付制度にはどんな種類がある?要件や目的を紹介!
こんにちは、ノウキナビの谷口です。
2月~3月にかけて、新年度の準備を始める農家さんも増えてきますね。また、4月から新しく農業経営を始める方や、研修機関に入校される方、大学で学び直しをする方もいるかもしれません。
今回は新年度に向けて、農業・農機具・販促に使える補助金・交付金・貸付制度について調べてみました。
補助金を上手に使えば、新しい農機具の導入や農作物の販路拡大、経営基盤の強化、新しい農業従事者の雇用拡大、地域によっては休耕地の有効活用にも応用できるかもしれません。
代表的な5つの制度を紹介するので、ぜひ参考にしてください。
※番外編として、有機栽培に関連したオススメ制度「みどりの食料システム法」と「みどり投資促進税制」についても紹介します。こちらは補助金ではなく、節税関連の記事ですが、合わせてご覧ください。(*2023年2月現在の情報になります。)
就農準備資金(準備型)・経営開始資金(経営開始型)
「就農準備資金」と「経営開始資金」は次のような目的で定められた補助金です。
次世代を担う農業者となることを志向する者に対し、就農前の研修を後押しする資金(2年以内)及び就農直後の経営確立を支援する資金(3年以内)を交付
就農準備資金・経営開始資金(農業次世代人材投資資金)|農林水産省
農業次世代人材投資資金とも呼ばれています。
次世代を担う農業従事者の育成・確保が課題の日本農業に新規就農者を集めるため、就農準備を支援するための資金・経営発展に向けた初期投資・女性が働きやすい環境の整備等に対する支援などを行っています。
就農準備資金及び経営開始資金の交付要件は次の通りです。
就農準備資金の交付要件
まず、就農予定時の年齢が原則50歳未満であることが条件です。また、次世代を担う農業者となることについて強い意欲を持っていることも必要とされています。また、主な要件として下記事項も定められています。
- 就農に向けて必要な技術等を習得できる認定研修機関(都道府県や青年農業者等育成センターが認め、新規就農支援ポータルサイトに登録されているもの)で研修を受けること
- 研修期間が概ね1年&年間1,200時間以上で、就農に必要な技術・知識を研修すること
- 常勤雇用契約を結んでいないこと
- 生活費確保を目的とした他事業による交付を受けていないこと
その他の細かい申請要件については、農林水産省が公表している「就農準備資金・経営開始資金」資料の80ページ「就農準備資金」をご覧ください。
経営開始資金の交付要件
経営開始資金についても、交付要件が定められています。基本的には就農準備資金の交付要件と同じく、就農予定時の年齢が原則50歳未満であることが条件です。また、次世代を担う農業者となることについて強い意欲を持っていることも必要とされています。
また、主な要件として次に掲げる要件を満たす独立・自営就農であることも定められています。
- 農地の所有権または利用権を有していること
- 主要な農業機械・農業施設を所有しているか借りていること
- 生産物や生産資材を交付対象者名義で出荷・取引すること
- 売上や経費は交付対象者名義の通帳・帳簿で管理すること
- 農業経営に関する主宰権を有していること
その他にも細かい申請要件が決まっているので、農林水産省が公表している「就農準備資金・経営開始資金」資料の83ページ「経営開始資金」をご覧ください。
経営発展支援事業
経営発展支援事業は、農林水産省によると次のように定められています。
次世代を担う農業者となることを志向し、就農後の経営発展に資する取組を行う場合、都道府県支援分の2倍を国が支援する事業
経営発展支援事業
事業の仕組みとしては国が全国農業委員会ネットワーク機構に対して補助金を交付することで成り立っています。そして、全国農業委員会ネットワーク機構が各都道府県に補助金を交付し、さらにそこから市町村に交付されます。(そのため、事業実施自治体は市町村(地方自治体)とされています。)
交付対象者の主な要件は、経営開始資金の交付要件同様次の通りです。
- 原則50歳未満で次世代を担う農業者となることに強い意欲を有していること
- 農地の所有権または利用権を有していること
- 主要な農業機械・農業施設を所有しているか借りていること
- 生産物や生産資材を交付対象者名義で出荷・取引すること
- 売上や経費は交付対象者名義の通帳・帳簿で管理すること
- 農業経営に関する主宰権を有していること
その他にも細かい要件が決まっているので、農林水産省が公表している「経営発展支援事業」資料をご覧ください。
小規模事業者持続化補助金
小規模事業者持続化補助金は、次のような目的で交付されている補助金です。
持続的な経営に向けた経営計画に基づく、小規模事業者等の地道な販路開拓等の取り組みや、業務効率化の取り組みを支援するため、それに要する経費の一部を補助いたします。
小規模事業者持続化補助金(一般型)
補助率は補助率は2/3(賃金引上げ枠のうち赤字事業者については3/4)で、経費としては「機械装置等費、広報費、ウェブサイト関連費、展示会等出展費(オンラインによる展示会・商談会等を含む)、旅費、開発費、資料購入費、雑役務費、借料、設備処分費、委託・外注費」が認められています。
農場のホームページを作成したり、農機具を買って効率性を向上させたり、農業の担い手が最大限活用できる補助金になっています。
特に継続的な収益化を目的としてECサイトの制作などに活用する事例もあるので、収入の安定化を図りたい農家さんはホームページ制作会社を調べてみてください。中には補助金のサポート・相談に乗ってくれる会社もあります。
なお、小規模事業者持続化補助金は個人事業主と営利法人(株式会社や合同会社)への交付は認められていますが、農事組合法人は補助対象外です。
詳しい資料は「小規模事業者持続化補助金公式ホームページ」をご覧ください。
農林漁業セーフティネット資金
農林漁業セーフティネット資金が日本政策金融公庫が行っている制度です。(※補助金ではなく返済義務のある貸付です。)
対象は認定農業者・認定新規就農者・林業経営改善計画の認定を受けている方・漁業経営改善計画認定漁業者・主業農林漁業者で、個人法人問わず対象です。
返済期間は上限15年以内(うち据置期間3年以内)で、融資限度額は600万円です。(簿記記帳を行っており特に必要と認められる場合は特認として年間経営費等の6/12以内となります)
災害や行政指導、社会経済情勢による経営悪化を助けることが目的の制度なので、農業に関わる方はぜひ覚えておきましょう。
細かい要件は「農林漁業セーフティネット資金|日本政策金融公庫」をご覧ください。
農業に関わる補助金・交付金・助成金は毎年チェックしよう
補助金・交付金は、要件が少しずつ変わることもあります。
これからの時代はスマート農業(ドローンなど)や施設規模拡大(設備投資やシステム投資)、経営基盤づくりや雇用強化(育成支援・人材育成)など、次世代の農業従事者を育成支援する新たな補助金・交付金・助成金も増えてくるかもしれません。
稲作や畑作、畜産、酪農問わず、農家を目指す補助事業もどんどんパワーアップしていくでしょう。
農業をビジネスと捉え、生産性を今まで以上に高める経営者も増えてきています。
「自分には使えない」と思いこまず、補助金・交付金・助成金に関わる情報は毎年チェックしてみてください!
※番外編として、有機栽培に関連したオススメ制度「みどりの食料システム法」と「みどり投資促進税制」についても紹介します。こちらは補助金ではなく、節税関連の記事ですが、合わせてご覧ください。
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