有機栽培米とは?~その魅力と選び方のポイント~
有機栽培とは、化学肥料や農薬を使用せず、自然の力を活かして作物を育てる栽培方法です。化学肥料や農薬を使用しないことで、消費者の健康面へのメリットはもちろん、環境や生態系の保護にもつながります。
本記事では、有機栽培の基本原則について解説し、その中でもお米の有機栽培に焦点を当てて、その魅力と選び方について紹介します。
有機栽培とは?
有機栽培とは、化学肥料や農薬を使用せず自然の力を活かして作物を育てる方法で、「オーガニック」と表現されることもあります。日本では「有機JASマーク」を目安に、有機栽培かどうかを判別することができます。
有機JASとは?
有機JASは、有機食品(農薬や化学肥料などの化学物質に頼らないことを基本として自然界の力で生産された食品)について農林水産大臣が定める国家規格です。
有機食品のJASに適合した生産が行われていることを登録認証機関が検査し、その結果、認証された事業者のみが有機JASマークを貼ることができます。
有機JASマークがない農産物、畜産物、加工食品に、「有機」「オーガニック」などの名称の表示や、これと紛らわしい表示を付すことは法律で禁止されています。
出典:農林水産省HP 有機JASについて教えてください(https://www.maff.go.jp/j/heya/sodan/1707/02.html)
有機栽培の生産原則
有機JASマークの付いた農産物は、以下の厳しい生産・採取基準をクリアしています。
生産方法
1.化学肥料や農薬を使わない
化学的に合成された肥料や農薬を避ける。
2.自然な土壌の力を活かす
土壌本来の力を引き出す栽培を行う。
例:きのこ類は原木を利用して育てる。
3.環境に優しい方法を採用する
農業が環境に与える負荷を最小限に抑える方法で栽培。
化学肥料と有機肥料の違いは?
化学肥料: サプリメントのように養分が素早く吸収されるため、作物がよく育つが、長期的にみると土壌がやせ悪影響を及ぼす可能性があるといわれています。
有機肥料: 栄養が土壌に染み込むまでに時間を有するため、養分が吸収にも時間がかかりますが、土壌中の有機物質の量が増加し、それを餌に微生物が活発になることで、より健康で肥沃な土壌となります。
採取方法
- 生態系を守りながら採取
自然環境に悪影響を与えないように、持続可能な方法で作物を採取することが求めれれています。
お米の栽培方法
お米の栽培方法は、農薬や化学肥料の使用に応じ下記の4つに分類することができます。
一般栽培
- 特徴: 規定量の農薬、化学肥料を使用。化学肥料で稲が病気になりにくく、収量が安定して多い。
- 利点: 安価、スーパーなどで一般的に販売。
- 欠点: 化学肥料を使用しているため土壌がやせやすく、環境への影響も大きい。
特別栽培
- 特徴: 農薬を1/2削減、化学肥料を1/2削減し化学肥料と有機肥料を併用して栽培。
- 利点: 自然農法や有機栽培より収量が多く、食味が良い。
- 欠点: 化学肥料と有機肥料を併用するため、一番コストがかかる。
有機栽培
- 特徴: 無農薬、有機肥料を使用。
- 利点: 有機肥料で土壌が豊かになり、お米の味が良くなる。
- 欠点: コストと労力がかかるため、価格も高くなる。
自然栽培
- 特徴: 無農薬、無肥料で土壌の自然な力のみ利用して。
- 利点: 農薬を使用しないため、環境に優しい。
- 欠点: 収穫量が少ないため、価格が高い。
有機栽培米として販売するためには
2年以上化学肥料や化学合成農薬を使用せず、また周辺から使用禁止資材が飛来・流入しないような措置を講じる等の厳しい栽培基準をクリアし、JAS法に基づき「有機JAS」に適合した生産が行われていることを第三者機関が検査し、認証された生産者だけが「有機栽培」「オーガニック」という表示を使用することができます。
有機栽培米を選ぶメリット
農薬や化学肥料を使用せず栽培した有機栽培米は、一般栽培のお米に比べ価格が高くなります。
では、なぜ有機栽培米を選ぶ必要があるのでしょうか?その理由は、安全性の高さや環境への影響、そして健康面でのメリットにあります。以下では、有機栽培米の具体的な利点について詳しく見ていきましょう。
安全性の高さ
有機栽培米の利点の一つは、化学物質摂取の低減です。
化学肥料や農薬の使用を避ける有機栽培では、化学物質がお米に残留するリスクが格段に少なくなります。
通常のお米に比べ自然な状態で育てられるため、摂取する化学物質の量を大幅に低減することができます。
玄米や無洗米の残留農薬を気にされている方、農薬に敏感な小さなお子様や妊娠中の女性にとって、有機栽培米は健康面でのメリットが大きいといえるでしょう。
環境への影響
有機栽培は、環境に対しても多くの利点があります。
有機肥料や堆肥の使用により土壌の構造が改善され、保水力が高まります。また、化学肥料や農薬を使用しないため、地下水や河川の汚染を防ぎ、水質保全にも寄与します。さらに、天然の生物防除を利用することで、生態系のバランスを保ち、生態系全体の健康を維持することができます。
有機栽培は、土壌や水資源への影響が軽減され、環境にやさしい栽培方法といえるでしょう。
有機栽培米の選び方
有機栽培米を選ぶ際には、以下のポイントに注意することが重要です。
有機認証の確認
有機JAS認証を取得しているか確認しましょう。
食品において「有機栽培」や「オーガニック」と表記できるのは前述の有機JAS認証を受けたものだけと決まっております
「無農薬・無化学肥料」などの言葉も、有機JAS認証を受けていない農産物に使用することはできません。
生産者の情報
生産者の情報や栽培方法が明記されているお米を選ぶと良いでしょう。また、生産地の特性を理解し、その地域ならではの栽培方法や品質を確認することも大切です。生産者のこだわりや歴史を知ることで、より安心して購入することができます。
購入場所の選択
信頼できる店舗やオンラインショップで購入することが重要です。直販所や生産者市場で直接購入することもおすすめです。信頼できるお店を探すためには、次のポイントに注意しましょう。
専門店を利用する
有機農産物を専門に取り扱っている店舗やオンラインショップでは、有機JAS認証などの厳格な認証制度に基づく法的規制と、消費者の期待に応えるため、品質管理に力を入れています。そのため、品質管理が徹底されている店舗が多いといえます。
認証機関のリストを参考にする
有機JAS認証を受けている店舗や販売者のリストを確認することで、信頼性の高いお店を見つけることができます。
直売所や生産者市場で購入する
直販所や生産者市場では、生産者と直接話せる場合もあり、栽培方法や生産者のこだわりを知ることができます。生産者の中には、時間や金銭的理由から認証を取得しない生産者もいますが、そのような生産者の思いや背景を知ることができることもできます。
口コミや評価を確認する
インターネットでの口コミや評価を参考にすることで、他の消費者の意見や経験を知ることができます。
まとめ
有機栽培米とは、自然の力を活かし、化学肥料や農薬を使わずに育てる方法です。
その魅力は、健康への配慮だけでなく、環境や生態系の保護にもつながります。消費者として有機栽培米を選ぶ際には、有機認証の確認や生産者の情報なども確認することが大切です。この情報を参考に、安心で環境に優しい有機栽培米を選んでみてください。
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