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農業における防鳥ネットの選定方法

主に果実を育てている農家さんの敵、それは間違いなく鳥だとおもいます。地域や場所によってサルだったりハクビシンだったりもするかもしれませんが、地域に関係なくどこにもある程度の種類がいる、地上最多種類の脊椎動物といえば鳥ですよね。

鳥の被害にあっている方は農家さん限らず、趣味で園芸をされている方も多いと思います。カラスに鳩、スズメにヒヨドリなど彼らは空も飛べるのでなかなか対策が大変です。

目次

野生鳥類による農作物の被害

人間が育てるおいしい作物、それは鳥にとっても魅力的な食糧です。日本における野生鳥類による農作物の被害は、令和4年度で約28億円、直近5年程度で30億円前後の横ばいの被害額です。鳥といっても様々ですが、一様に他の動物に比べて視力・学習能力が高く、飛んで移動するために侵入を防ぎにくいという特徴があります。そのため、一度食べ物があることがわかると学習し、繰り返し被害を出すため、農業の収穫量・モチベーションがともに低下してしまう恐れがあります。では大切な作物を、野性鳥類から守るにはどのように対策すれば良いのでしょうか。

防鳥網の選び方

1. 守る作物の種類

作物によって適したネットが異なります。

  • 果樹(ブドウ、柿、サクランボなど) → 強度が高く、大型の鳥にも対応できるネットが必要。
  • 野菜(レタス、キャベツなど) → 比較的小型の鳥対策が中心。
  • 穀物(稲、麦など) → 広範囲に設置できるものが必要。

2. 防ぎたい鳥の種類

  • 小型の鳥(スズメ、ヒヨドリなど) → 目合い(ネットの網目)の細かいもの(12~20mm)が適当。
  • 中型~大型の鳥(カラス、ムクドリなど) → 目合いが大きめ(25~50mm)で丈夫なネットが有効。

3. 目合いのサイズ

鳥の種類推奨目合い
スズメ・セキレイ(15cmくらいの小鳥)15mm
鳩・ムクドリ・ヒヨドリ(30cmくらいの鳥)20~25mm
カラス・サギ・ウミネコ・鳩20~30mm

細かすぎると通気性が悪くなり、作業の邪魔になることもあるため、適切なサイズを選ぶのが重要です。

4. ネットの素材

  • ポリエチレン(PE)製 → 軽量で耐久性があり、コストパフォーマンスが良い。
  • ナイロン製 → 柔軟性があり、設置しやすいが耐久性はやや低め。
  • 金属製ワイヤーネット → カラスなど強い鳥に有効だが、コストと設置の手間がかかる。

5. 設置方法

  • トンネル型(低い作物向け) → 支柱を立て、作物の上を覆う。
  • ハウス型(果樹・大面積向け) → 鉄パイプやワイヤーを使い、大型のネットで全体を囲む。
  • 上部のみカバー(水田・畑向け) → 周囲をポールで支えてネットを広げる。

6. 耐久性・UV加工の有無

屋外使用では UVカット加工 されたネットのほうが長持ちします。

7. 色の選択

  • 黒色 → 鳥の目に見えにくいため、衝突防止には不向き。
  • 白色・青色 → 鳥が避けやすく、被害を抑えやすい。
  • 透明 → 視認性は低いが、景観を損ねない。

8. 価格・コストパフォーマンス

長期間使うなら 耐久性が高く、張り替えの手間が少ないもの を選ぶと結果的にコスト削減につながります。簡単に対策をするのであれば軽くて安い400デニールのものでも良いのですが、基本的に1000デニール以上のものを使いましょう。結構破られている方がおおいです。


まとめ

防鳥ネットを選ぶ際は、「作物の種類」「防ぎたい鳥」「目合いのサイズ」「素材」「設置方法」「耐久性」「色」「価格」 を総合的に判断するのがポイントです。
適切なネットを選んで、効率的に鳥害を防ぎましょう!

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