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【2025年最新型】OREC(オーレック)ラジコン草刈機RCSP530A|前機種との比較あり

オーレック(OREC)のラジコン草刈機「スパイダーモアRC」シリーズより、最新型の RCSP530A と旧型 RCSP530 の違いを詳しく比較します。

ラジコン草刈機は、人が乗らずに遠隔操作できる草刈機で、特に急斜面の草刈り作業で安全性と効率を大幅に向上させる画期的な機械です。

RCSP530AはRCSP530の後継モデルとして2025年に発売され、性能や機能面でどのような改良があるのか気になるところでしょう。

本記事では、

  • 価格帯
  • 傾斜対応性能
  • 駆動方式
  • エンジン・バッテリー仕様
  • 刈幅
  • ナイフ構造
  • 操作性
  • メンテナンス性
  • サポート機能(AMSや傾斜アシスト等)、
  • 作業効率

などの観点から両機種を比較し、最後にそれぞれのおすすめポイントや注意点(デメリット)、補助金情報についても解説します。

ラジコン草刈機の購入を検討している方はぜひ参考にしてください。

目次

RCSP530A vs RCSP530 基本スペック比較

まずはRCSP530AとRCSP530の主要スペックを一覧で比較します。両モデルは刈幅やエンジン出力など基本的な仕様が共通していますが、発売時期や価格に差があります。

項目RCSP530 (旧型)RCSP530A (最新型)
発売時期2022年6月(数量限定発売)2025年1月(発売開始)​
メーカー希望小売価格1,230,000円(税別)/1,353,000円(税込)1,320,000円(税別)/1,452,000円(税込)​
エンジン(出力/排気量)空冷2ストロークエンジン 3.3PS / 79.4cc(混合燃料50:1使用)​空冷2ストロークエンジン 3.3PS / 79.4cc
(混合燃料50:1使用)
駆動方式クローラー(クローラ幅:独自Y字ラグ形状)​クローラー(クローラ幅:独自Y字ラグ形状)​
刈幅530mm​530mm
刈高30~100mm(5段階調整)30~100mm(5段階調整)
最大対応傾斜角度45度​45度
ナイフ(刃)フリーナイフ×4枚(ハンマーナイフ方式)​フリーナイフ×4枚(ハンマーナイフ方式)​
重量約138kg約138kg​
走行速度0~2.7km/h(初心者モード時0~2.0km/h)​0~2.7km/h(初心者モード時0~2.0km/h)​
駆動・電源エンジン+発電機+24Vバッテリー併用​エンジン+発電機+24Vバッテリー併用​

※表中の価格は発売当時のメーカー希望小売価格です。RCSP530は発売初年度のみ数量限定で販売され、その後も需要に応じ価格改定が行われました​。

RCSP530Aは2025年より本格販売開始された最新モデルです

ご覧のとおり、基本スペック上は両機種に大きな差はありません。刈幅はどちらも530mmで、エンジンも同じ79.4ccの混合燃料エンジンを搭載し、最大45度の急斜面で使用可能です。駆動方式もクローラー(無限軌道)で、重さも約138kgと同等です。

では、最新型は何が変わったのか、各項目ごとに詳しく見ていきましょう。

価格の比較とコストパフォーマンス

補助金・助成金申請は難しそう

価格面では新型のRCSP530Aの方がやや高額です。

RCSP530は発売当初税込約129.8万円でしたが、RCSP530A(新型)は税込約145.2万円と約10万円の価格上昇となっています。これは近年の材料費高騰や機能強化によるコスト増も影響していると考えられます。

実際に購入する場合、RCSP530はすでに生産終了モデルのため新品入手は困難です。「在庫限り」と案内されており​i、メーカーや販売店の在庫が僅かに残っているのみです。(弊社ノウキナビでも在庫がありましたが先日売り切れてしまいました)

新品入手できたとしても現行モデルではないため、値引きがある可能性はありますが、アフターサポート期間等も考慮する必要があります。

一方RCSP530Aは最新モデルであり定価販売が基本ですが、こちらも販売店によって多少の値引きやキャンペーンが期待できるかもしれません。

中古市場やレンタルという選択肢も検討できます。RCSP530は発売からまだ数年ですが、中古品が出回り始めています。

中古であれば新品より低価格で購入可能ですが、エンジンやバッテリーの状態、刃の摩耗具合などをしっかり確認することが重要です。また、ラジコン草刈機は自治体や農協でレンタルできる場合もあります。

高価な機械なので、使用頻度がそれほど高くない場合はレンタルで賄うのも一つの方法です。

自治体によっては地域の団体向けにラジコン草刈機の貸出サービスを行っている例もあります(※個人向け貸出不可のケースが多い)。(別メーカーのAtex製ですが詳細はこちら

購入コストを抑える手段として中古やレンタルの活用も頭に入れておきましょう。

傾斜対応性能の比較(斜面での安定性)

両モデルとも最大傾斜角度45度の斜面に対応しています​。45度(勾配100%)というと、人が立っているのも難しい急斜面ですが、この角度まで草刈り作業が可能なのはラジコン草刈機ならではです。

これはクローラー(無限軌道)走行による高いグリップ力と低重心設計のおかげです。

機体の全高は約580mmと非常に車高が低く抑えられており、人や乗用草刈機が入れなかった狭い高さの下草も刈れる設計です。重心が低いため斜面でも横転しにくく、安定して走行できます。

また、クローラーの接地面積が広く重さもある程度あるため、斜面でも滑りにくい特性があります。

オーレック独自の**「傾斜アシスト機能」**を搭載しており、Y字型ラグパターンのクローラーが横滑りを大幅に軽減します​。

Y字ラグ付きのゴムクローラーが地面をしっかり捉えることで、従来より安定した斜面走行を実現しています​。

この傾斜アシスト機能はRCSP530とRCSP530Aの双方に備わっており、斜面での作業負荷軽減に寄与しています。

なお、斜面作業時は機体重量もポイントです。一般に重量が重すぎると斜面では踏ん張りが利かなくなるため、適度な重量バランスが重要です​。RCSP530シリーズの約138kgという重量は、斜面での安定性と機動性を両立するバランスを意識した設計といえます。

傾斜角度45度以内であればエンジン性能も十分発揮できるように調整されており、草の排出性(刈った草が詰まらず排出されるかどうか)も含めて斜面でも効率的に刈り進められるよう工夫されています​。

総じて、傾斜地での性能は旧新ともに同等で、45度までの法面作業を安全・快適にこなすことが可能です。ただし45度はあくまで理論値であり、実際の現場では足場や路面状況によって無理のない範囲で作業することが大切です。

駆動方式と走破性の違い

RCSP530Aシリーズはいずれもクローラー式(四輪クローラー駆動)です。クローラーとは戦車や重機のような無限軌道走行装置で、接地面が広く不整地での走破性に優れます。

クローラー式のメリットは、先述の通り斜面やぬかるみで高いグリップを発揮しやすい点にあります​。一方で、クローラーは地面への設置圧が低く空転しにくい反面、舗装路などでは摩擦が大きくスムーズに曲がりにくいという特性もあります​。

しかしラジコン草刈機の主用途は法面や圃場周りの草刈りですので、クローラー方式が最適と言えるでしょう。

他社のラジコン草刈機には車輪式(タイヤ式)やスパイクタイヤ式のものも存在します​。例えばクボタ社のARCシリーズはスパイクタイヤ、他メーカーでは大型ノーマルタイヤのものもあります。それらと比べると、オーレックRCSP530/Aのクローラー式は最も斜面向きの走行方式です。

実際、タイヤ式は平地や舗装路での移動は軽快ですが斜面では踏ん張りが効かずクローラーに劣る、といった一長一短があります。RCSP530Aはクローラー駆動を採用したことで、斜面での安定走行と走破性を重視した設計になっているわけです。

なお、**旋回(方向転換)**は左右のクローラーの速度差で行うため、その場での超信地旋回(その場回転)も可能です。狭い場所でも小回りが利き、車体の前後を入れ替えるような転回もスムーズにできます。

ただし急旋回を繰り返すと地面を削ったりクローラーに負担がかかるため、ゆるやかな操作を心がけると良いでしょう。

エンジンとハイブリッド駆動・バッテリー仕様の比較

エンジン性能と駆動システムに関しても両機種で共通です。RCSP530Aは**79.4ccの空冷エンジンを搭載しています。このエンジンは小型ながら斜面対応設計で、50:1の混合ガソリン(2ストロークオイル混合燃料)を使用します​。

2サイクルエンジンの採用により、斜面でもオイル循環の心配がなく安定した潤滑が可能である点がメリットです(4サイクルエンジンだと斜面ではオイル偏りに注意が必要ですが、2サイクルは燃料と一緒に潤滑するため傾斜に強いと言えます)。

特徴的なのはハイブリッド駆動システムを採用していることです。エンジンは直接ナイフ(刃)を駆動するとともに、エンジンの動力で発電機を回して24Vバッテリーに充電を行います​。

走行(クローラーの駆動)はモーターで行われ、エンジンで発電した電力およびバッテリーを電源としてクローラーを回転させます​。

言わばエンジン+モーターのハイブリッドで動いているわけです。

この仕組みにより、万が一エンジンの燃料が切れても数分間はモーター走行が可能となっています​。突然エンジンが停止してもすぐには動かなくならないため、安全に機体を回収したり移動させたりできる設計です。

通常の使用ではエンジンをかけておけばバッテリー残量を気にする必要はほとんどなく、エンジン燃料が続く限り作業を継続できます。一方でモーター駆動の利点として、発進や低速走行時のトルクコントロールがしやすく、細かな速度調整が可能というメリットもあります。

バッテリーは24V仕様で、機体後方に搭載され取り外して充電もできます​。取り外し充電が可能なため、長期保管時に室内で充電・保管することも容易です。

またバッテリーが劣化した場合でも交換がしやすい設計です。注意点として、バッテリー駆動とはいえプロポ(送信機)でエンジンの遠隔始動が可能なため​、作業前にはバッテリーの充電だけでなく燃料(混合ガソリン)の補給もしっかり行っておきましょう。エンジンがかからないと刈刃を回せず草刈りできない点は通常のエンジン草刈機と同様です。

総合すると、エンジン・モーター・バッテリーを組み合わせたハイブリッド方式により、小排気量エンジンでも効率よくパワーを引き出し、安全性も高めているのがRCSP530Aシリーズの特徴です。

新旧で仕様に変わりはありませんが、このシステム自体が他社にはあまりない優れた仕組みと言えます。

刈幅とナイフ構造の比較

刈幅(一度に刈れる幅)は両モデルとも530mmです​。この53cmという刈幅は、自走式草刈機としては中型クラスに該当します。

例えば乗用草刈機(乗って操作するタイプ)は800mm前後の刈幅を持つ大型機が多いですが、ラジコン草刈機は人が乗らないぶんコンパクトで、50~70cm程度の刈幅の機種が主流です。

530mmであれば家庭用の狭い敷地よりは農地周りや中規模法面に適したサイズで、機体も大きすぎず小回りもきくバランスの良い刈幅と言えるでしょう。実際、オーレックのRCSP530は「小型ラジコン草刈機」と紹介されており​、より大きな700mm刈幅の機種(例:神刈RJ703など)との比較では小回りの良さが強みとなっています​。

ナイフ構造(刃の種類)は「フリーナイフ方式」を採用しています​。フリーナイフとはハンマーナイフモアで使われるような自在回転式の刃で、計4枚の刃が高速回転して草を叩き切る構造です。刃はピボット(支点)で自由に揺れるよう取り付けられており、石や硬い障害物に当たった際には刃が跳ね上がって衝撃を逃がすため、機体本体や刃の破損リスクを低減します​。

オーレックの説明によれば「衝撃や長い草に強いフリーナイフ」を採用し、上下2枚刃構造によって刈り草を細かく粉砕する効果もあるとのことです​。実際、上下に刃が重なったY字型のような構造で、草を何度も切断して細かくすることで、刈跡はきれいになり堆積した草も腐りやすくなります。

RCSP530AとRCSP530で刃の枚数や構造自体の変更はありません。したがって、刈取り性能自体も同等と考えて差し支えありません。ただし、RCSP530Aでは細部の改良として刈り取り部(ナイフカバー周辺)の設計見直しや冷却ファン追加により、長時間連続作業時の草詰まり軽減や熱対策が図られている可能性があります。

公式には「制御基盤の冷却用ファンを機体前方に設置し、カバー内の熱を前方へ排出して基盤の温度上昇を抑える」機能が紹介されています​。このような改良により、夏場の連続使用でも安定した刈刃駆動が維持できるようになっている点は最新モデルのアドバンテージでしょう。

なお、刃のメンテナンス(交換や研磨)は定期的に必要です。フリーナイフは頑丈ですが、長期間使えば摩耗します。スペアの刃はメーカー純正品を用意しておき、シーズンごとに点検・交換することで常に良好な切れ味と安全性を保てます。刃の交換作業自体はナットを外して付け替えるだけですが、重量物ですので安全に注意して行いましょう。

操作性(リモコン・プロポ)の比較

ラジコン草刈機の真価は遠隔操作による安全性と省力化にあります。

RCSP530/Aはいずれも専用の**プロポ(送信機)**で操作を行います。

プロポとはラジコン模型などで使うコントローラーに似た機器で、スティックやボタンで走行・刈刃を制御します。

操作できる内容は多岐にわたり、エンジンの始動・停止、刈刃(ナイフ)の入/切、刈高の上下調整、走行の前進・後進・左右旋回、そして緊急停止まで全てプロポから遠隔で行えます​。メーカー公式によれば、「プロポでエンジン始動・ナイフ入切・刈高調整・緊急停止の操作が可能」で、「傾斜アシスト・AMS・初心者モード切替も行えます」とされています​。

つまり草刈りに必要な全ての動作を手元のリモコン一つで完結できるわけです​。

操作距離は見通しの良い環境で数十メートル程度が推奨されます(具体的な電波到達距離は公表されていませんが、ラジコンとして一般的な範囲です)。遠隔操作により、オペレーター(操作する人)は機体から離れた安全な場所で作業可能です。炎天下でも日陰に入って操作でき、足場の悪い急斜面に自ら立ち入らずに済むため作業者の負担を大幅に軽減できます​。

**操作モードとして「初心者モード」**が搭載されている点も見逃せません。初心者モードをオンにすると、走行速度が0~2.0km/hに制限されます(通常は最高2.7km/h程度​)。ラジコン操作に不慣れな人でも急発進や急旋回しにくく、安全に扱える配慮です。実際に操作に慣れてくれば通常モード(最大2.7km/h)で効率的に刈れますが、狭所や細かな動きをしたい時にも低速モードが役立ちます。

プロポには他にも、先述の傾斜アシストのオン/オフ切替やAMS機能のオン/オフ切替スイッチがあります。状況に応じてこれらサポート機能を有効化・無効化できます。例えば、平地で負荷が軽い時にはAMS(後述)をオフにする、といった使い分けも可能です。

なお、プロポ本体は非防水仕様です​。多少の雨なら機体は動作しますが、送信機が濡れると故障する恐れがあります。雨天時の使用は避け、防水カバーをかけるか、小雨でも極力濡らさないよう注意しましょう。またプロポ用のネックストラップも付属しており、操作中に手を滑らせても落とさないよう首から下げて使うことが推奨されています。

総合すると、RCSP530もRCSP530Aも操作性に大きな差はなく、どちらも直感的なリモコン操作が可能です。新型になってプロポのボタン配置や形状が改善された可能性はありますが、基本的な機能は共通です。

唯一、RCSP530Aでは前述の冷却ファン追加に伴い長時間の連続稼働でも制御系が安定しやすくなったことで、「長時間操作しても安心感が増した」というくらいが操作面での違いと言えるでしょう。

メンテナンス性の比較

草刈機はハードな使用環境に晒されるため、日常のメンテナンスが重要です。RCSP530Aシリーズはエンジン機械でありつつ電動部品もあるため、いくつかメンテナンスのポイントがあります。

メンテナンス項目内容
刃(ナイフ)周り作業後に巻き付いた草を除去し、刃の欠け・緩みを確認。RCSP530/Aは機体をエンジン側下で立てられ、刃や下回りの清掃・点検がしやすい設計。
クローラー周り張り具合を定期点検し、適度なテンションを維持。泥・草を除去し、ひび割れ・損傷も確認。ゴム製のため経年劣化するが、数年は使用可能。交換は専門業者へ依頼推奨。
バッテリー使用後は充電し、満充電で長期放置しない(劣化防止のため適度な放電が望ましい)。RCSP530/Aは脱着式バッテリーで、冬場は室内保管が推奨される。
プロポ(送信機)電池式なら残量確認、充電式なら充電を忘れずに行う。アンテナ破損などによる通信障害も防ぐため、外観チェックも必要。

RCSP530Aでは上述の冷却ファンの追加基板周りの耐久性向上など、長時間使用時の信頼性が高められていると考えられます。またメーカー公式には明記されていませんが、生産時期の新しさからゴム部品(シール類やクローラーなど)の材質改良や、細かな構造の見直しが行われている可能性があります。

これは新品で使うユーザーには大きな利点で、初期トラブルが起きにくくメンテナンス頻度も減ることが期待できます。

一方RCSP530(旧型)も適切に整備していれば性能を十分発揮します。ただし発売から数年経過しているため、これから購入する場合は前オーナーのメンテナンス状況やメーカー保証の有無などを確認した方が良いでしょう。新品時付属の取扱説明書に沿って点検整備を行えば、長く使用できる機械です。

総じて、メンテナンス性は新旧で大きく変わりません。基本的な構造が同じため、日々の点検箇所も共通です。RCSP530Aは細部の改良でよりメンテナンス負荷が軽減されている可能性がありますが、ユーザー側の作業が劇的に減るわけではないので、日常のケアは怠らないようにしましょう。

サポート機能(AMS・傾斜アシスト等)の比較

RCSP530/Aシリーズには、安全かつ効率的に作業するためのサポート機能がいくつか搭載されています。主なものは以下の通りで、新旧モデルで機能自体は共通です。

サポート機能概要
AMS(過負荷防止機能)エンジンに負荷がかかると自動で走行・刃を一時停止し、回転数が回復すると再開。プロポでON/OFF切替可能。負担軽減と作業効率向上に貢献。
傾斜アシスト機能斜面での横滑りを抑えるサポート機能。プロポで強弱調整やON/OFF切替が可能。初心者でも斜面走行が安定しやすくなる。
非常停止スイッチ機体本体とプロポに搭載。転倒や制御不能時に全動作を即停止可能。安全確保のために必須の機能。
リモコンエンジン始動・停止プロポからエンジンの始動・停止が可能。危険箇所に近づかずに操作できるため、安全性と作業効率が向上。

以上のように、RCSP530もRCSP530Aもサポート機能は充実しており、その内容に大きな差はありません

AMSや傾斜アシストといった機能は旧型から搭載されており​、最新型でも踏襲されています。

細かな制御アルゴリズムの改善などは行われている可能性がありますが、ユーザーが意識する操作方法や効果は同等です。

ただ、新型ということでセンサー類や電子基板の信頼性向上が図られている可能性はあります。

たとえばAMSの反応速度が向上している、傾斜アシストの制御がより滑らかになっている、といったマイナーチューニングはあり得ます。これらはカタログスペックには表れませんが、実際に使った際の安心感や挙動の安定性として現れるでしょう。

作業効率と安全性の比較

ラジコン草刈機の導入目的である作業効率と安全性について、RCSP530とRCSP530Aの違いはほとんどありません。どちらも人が刈払機を担いで行う作業に比べて飛躍的に効率と安全が向上します。

作業効率:

平坦地での理論作業能率は、RCSP530のスペックで約1.4反/時間(≒14a/時間、直線刈り時)というデータがあります​。1反(たん)は約990㎡ですので、1時間におよそ14×100㎡=1,400㎡、つまり約0.14ヘクタール/時のペースです。

この値は条件の良い直線刈りでの数字ですが、人力の刈払い機作業と比較すれば格段に広い面積を短時間で処理できます。特に斜面では人のペースは極端に落ちますが、ラジコン草刈機なら斜面でも平地に近いペースで刈れるため、結果として大幅な時間短縮につながります。

安全性:

作業者が機械に乗らずに離れて操作できるため、転倒事故や刈刃による負傷リスクが低減されます。高温多湿の真夏でも、オペレーターは直射日光を避けた場所から操作でき、熱中症リスクも減ります​。

また、足場が不安定な法面で無理な姿勢を取る必要もなくなるため、作業中の転落事故防止にも効果的です。実際、農林水産省も遠隔操作型の草刈機は労働安全上有用なスマート農機として導入を推奨しており、各自治体でも導入支援が行われています​(参考文献:アグリユース)。

RCSP530AとRCSP530で作業効率や安全性そのものに差はありません。同じ能力の機械ですので、扱い方次第でどちらでも大きな効果を発揮します。ただ、新型の方が電子制御の安定性や冷却性能向上により長時間連続稼働時の安心感があります。

例えば真夏の炎天下で半日以上ぶっ通しで使う場合、RCSP530Aの方が基板過熱やエンジン高負荷によるトラブルが起きにくいと期待できます​。

ラジコン草刈機のデメリット・注意点

便利で画期的なラジコン草刈機ですが、導入にあたっていくつかのデメリットや注意点も存在します。「ラジコン草刈機 デメリット」という検索が多いことからも、購入前に欠点を把握したいニーズが高いようです。RCSP530/Aシリーズに限らず共通するラジコン草刈機の注意点をまとめます。

デメリット項目内容(簡略版)
価格が高い100万円超。個人購入は難しく、法人や共同利用向き。
重量と輸送約138kg。運搬にはトラックとスロープ等が必要。1人では持てない。
整備の手間エンジンや刃の定期整備が必須。機械に不慣れだとハードル高め。
操作習熟ラジコン操作に慣れが必要。最初は広い平地で練習推奨。
適応範囲草や藪向き。太い木・岩場・沼地・超急傾斜には不向き。
通信・電波依存電波が切れると停止。障害物があると通信距離が短くなる可能性あり。

以上のような点がラジコン草刈機全般のデメリットとして挙げられます。しかしこれらは適切な運用計画と習熟によって十分対処可能なものでもあります。

価格面は補助金の活用や共同購入でカバーし、重量物であることは運搬手段を用意し、整備はメーカーや販売店の指導を受けつつ行うなど、デメリットを軽減する方法はあります。

安全に関しても、マニュアル厳守と十分な練習でリスクを下げることができます。メリット・デメリットを理解した上で導入すれば、ラジコン草刈機は強力なパートナーとなるでしょう。

どちらがおすすめ?RCSP530AとRCSP530の選び方

最後に、最新モデルRCSP530Aと旧モデルRCSP530のどちらを選ぶべきかについてまとめます。「ラジコン草刈機 おすすめ」と検索する方の中には、どの機種を買えば良いか迷っているケースも多いでしょう。

結論から言えば、新品で購入できるのであれば基本的にRCSP530Aがおすすめです。ただし、状況次第ではRCSP530(中古含む)も選択肢になり得ます。以下にそれぞれのおすすめポイントを整理します。

RCSP530A(最新型)をおすすめできる人

おすすめ対象理由(簡略版)
初めて導入する人改良済みで信頼性が高く、サポートも長期に受けられる。
安心して使いたい人冷却強化などにより連続使用でも安定。故障リスクや不安が少ない。
補助金を使って導入したい人新品購入が補助対象となりやすく、申請もしやすい。評価も高い傾向。
リセール価値を重視する人新型の方が高値で売れやすく、中古市場でも人気。

RCSP530(旧型)をおすすめできる人|中古や販売店在庫

おすすめ対象理由(簡略版)
予算をできるだけ抑えたい人程度の良い中古があれば安価に導入可能。動けばOKという考えなら有力。
すでに所有している人性能は同等。部品供給があれば買い替えず継続使用で問題なし。
限定的な用途で試したい人使用頻度が少なければ旧型でも十分に対応可能。
モデル差を気にしない人機能よりコスト優先なら旧型でも不満なし。実績あるモデルで安心感あり。

以上を踏まえ、総合的には新品購入ならRCSP530Aが無難な選択です。性能差はほぼないとはいえ、新しいほうが長く使えるメリットがあります。どうしても費用を抑えたい場合や、特別な理由がある場合にのみRCSP530(中古含む)を検討する、という位置付けになるでしょう。

まとめ

RCSP530AとRCSP530の比較をさまざまな角度から見てきました。基本スペックや性能面では両者に大きな違いはなく、どちらも傾斜45度対応の高性能なラジコン草刈機です。

最新型RCSP530Aは細部の改良と価格アップが図られたマイナーチェンジモデルと言えます。極端な性能向上こそないものの、冷却強化や信頼性向上などユーザー目線での使い勝手がさらに洗練されています。

旧型RCSP530も依然として高い能力を持ち、適切にメンテナンスすれば今後も活躍できる機種です。

ラジコン草刈機の導入によって、炎天下や急斜面での重労働から解放され、作業効率が飛躍的にアップする効果は計り知れません。その反面、高価な機械であることや扱いに習熟が必要なことなど注意点もあります。購入にあたってはデメリットも十分理解し、可能であれば補助金制度を活用して初期投資の負担軽減を図ると良いでしょう​(詳細はこちら)。

最後に、本記事で比較したポイントをおさらいします。

比較項目内容(簡略版)
価格RCSP530AはRCSP530より約10万円高いが、安心感あり
斜面性能両機種とも45度まで対応、傾斜アシスト+クローラーで安定走行
駆動方式両機種ともクローラー式。斜面に強く、小回りも可能
エンジン・バッテリー79.4ccエンジン+発電機+24Vバッテリーのハイブリッド駆動で共通
刈幅・刃刈幅530mm、フリーナイフ4枚で刈払い性能は同等
操作性リモコンで全操作可能。初心者モードありで誰でも扱いやすい
メンテナンス構造は共通。RCSP530Aは冷却ファン追加で長時間使用に強い
サポート機能AMS、非常停止スイッチなど安全機能は共通
作業効率・安全性両機種とも人力より効率・安全性が大幅向上。新型は信頼性アップ
デメリット高額・重い・整備必要などあるが対策可能
補助金国・自治体の補助制度が利用できる可能性あり
おすすめ基本はRCSP530A。予算が厳しければRCSP530(中古)も選択肢

ラジコン草刈機RCSP530A/RCSP530は、国内メーカーのオーレックが手掛ける信頼の国産機です。競合製品との比較でも遜色ない性能を備え、多くの現場で活躍しています。

ぜひ本記事を参考に、ご自身の用途や予算に合った一台を選んでみてください。導入後はその効率と安全性の高さにきっと驚かれることでしょう。夏場の草刈りが「きつい作業」から「遠隔で快適な作業」へと変わるラジコン草刈機、上手に使いこなして豊かなフィールド管理を実現してください。

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この記事を書いた人

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