トラクターとの相性が作業効率を左右する 用途別アタッチメント①~ロータリー編~

こんにちは、ノウキナビです。
今回は、農作業に欠かせないトラクターの作業効率を大幅に向上させる「アタッチメント(インプルメント)」について解説していきます。トラクター(tractor)はもともと、「牽引車」や「牽引機」を意味する農機具です。単体では農作業を行う事ができませんが、アタッチメントを装着することでさまざまな作業に対応できるようになります。近年では特定の分野に特化した技術や強みを持つ農機具メーカーが、ニッチな市場で存在感を発揮し、独自の製品を提供することで農業の多様化を支えています。
農業の基本!土壌つくりに欠かせない神器 ロータリー
農作業の代表的な作業である耕起作業には、ロータリーとプラウが一般的に使われています。トラクターの後ろに取付け、PTO(動力取り出し装置)を使って回転する種類の作業機に属します。
ロータリーはトラクターの代表的なアタッチメント
ロータリーは、ハンマーのような多数の爪が高速で回転し、土を細かく砕いてふかふかにしてます。ロータリーの主な役割は多岐にわたりますが、基本的には土壌を均したり耕したりすることが主な仕事です。また、ロータリーには爪の種類によっても耕す土の深さや細かさを調節することができ、作物の種類や土壌の状態によっても必要な種類が変わってきます。
ロータリーの種類:用途に応じた3つのタイプ
ロータリーには様々な種類がありますがここでは代表的な「サイドドライブ・ロータリー」「センタードライブ・ロータリー」「正逆転ロータリー」の3種類について解説します。
丈夫さが魅力!サイドドライブ・ロータリー
- 特徴 ロータリーの爪を動かす部分が機械の横についてくるタイプ
- 良い点 作り自体がシンプルで丈夫なため、壊れにくいのが特徴。石が多い畑など、少しハードな環境でも安心して使える。
- 注意点 機械の横の構造が耕うんできる幅を少し狭めてしまう事がある。耕うん後の後が残りやすく、きれいに仕上げたい畑には不向き
- おすすめの場面 稲作のように比較的広い面積を丈夫なロータリーで耕したい場合や多少荒れた土地を耕すのに適してる。
畑をきれいに仕上げたい!センタードライブ・ロータリー
- 特徴 ロータリーの爪を動かす部分が機械の中央についてくるタイプ
- 良い点 ロータリー全体の幅を最大限に使えるため均一に耕うんでき、耕した後の畑の表面がきれいに仕上がる
- 注意点 構造が少し複雑なためサイドドライブに比べると故障のリスクがわずかに高まる。修理にもある程度の知識が必要になる
- おすすめの場面 畑で様々な作物を栽培し、耕うん後の仕上がりを重視する場合に適している。
土の状態に合わせて使い分け!正逆転ロータリー
- 特徴 ロータリーの爪の回転方向を前進する方向と逆方向に切り替えられる機能がついている
- 良い点 土の状態や作業内容に合わせて最適な耕うん方法を選べる。硬い土をしっかり耕したり草を土の中に埋め込んだり表面をきれいに整えたりと一台で様々な作業に対応できる。
- 注意点 他のタイプに比べて価格が高くなる傾向がある。機能を使いこなすために操作に慣れる必要がある
- おすすめの場面 様々な種類の作物を栽培しており、畑の土の状態も変わりやすい場合など一台で多用途の使いたい場合に適している
ロータリーの主な販売メーカーは ニプロ・コバシ・クボタ・ヤンマー・イセキ・ササキ などがあります
ノウキナビでは主にニプロとササキのロータリーを取り扱っています


ロータリー選びは慎重に!馬力・重量・リンク機構・干渉等の注意ポイント
ロータリー選びでは以下の3点に注意しましょう
トラクターとの適合性
馬力と重量のバランスを考慮し、ロータリーの性能を最大限に引き出す組み合わせを選ぶ
トラクターのリンク機構(標準3点・特殊3点・2点)を確認し、適合するロータリーを選ぶ
作業環境への適応
耕うんする土壌の種類(硬い、柔らかい、粘土質など)や作業内容(耕うん、畝たて、整地など)に合わせて最適なロータリーを選ぶ
安全性の確保
ロータリー装着時のトラクターの重心変化に注意し、転倒防止のためにおもりを使用する。
ロータリー持ち上げ時にトラクター本体との干渉がないか確認する
ロータリで大切な爪。摩耗して先端の幅が0.5~1.5cmまで減ると作業効率が落ちます。
定期的に点検と交換をしましょう!
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まとめ
ロータリーは土壌の状態や作業内容に合わせて選ぶことで作業効率を向上させることができます。爪の種類や回転方向、トラクターの適合性などを考慮し、最適なロータリーを選びましょう。
次回はプラウとハローについて解説します!